OASIS

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲のOASISのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

雑種犬のみに重税を課す法律によって引き離された犬ハーゲンと、その飼い主である少女リリの話。

人間によって弾圧される犬達が、耐え忍んだ後に反乱を起こすという
「猿の惑星:創世記」みたいな話だった。
イヌ派でもネコ派でもタチ派でもない自分からすれば犬達が繰り広げる残酷な反撃や返り討ちにされる場面は単純にモンスターパニックとして見られるが、イヌ派の人からすれば阿鼻叫喚の地獄絵図になるのかも。

少女の目線で語られる場面と、ハーゲンの目線で語られる場面が交互に描かれて行く。
少女は父との距離を埋め絆を徐々に取り戻していくのに対し、ハーゲンは闘犬として育てられたり強制的に保健所へ連れて行かれたりと、より孤独により不憫な状況へと置かれていく。
ハーゲンの不幸せ度が100とするなら少女の不幸せ度はせいぜい25くらいのもので、そりゃバランスも取りたくなるわなぁという。

犬としての本能を自身も理解できないほどに弄くり回されて人間の良い道具として扱われるというのはサミュエル・フラー監督の「ホワイト・ドッグ 魔犬」を想起したり。
あちらほどの後味の悪さが無く神々しさと荘厳ささえ感じるショットで救われた気にはなったが、残酷さや皮肉さ等悪趣味な要素については綺麗なまま終わってしまった感があった。