バナバナ

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲のバナバナのレビュー・感想・評価

3.3
てっきりフランス映画だと思って、
フランス人め、バカンスの度に犬を大量に捨てやがるくせに、
人間の死刑は反対しといて犬の殺処分はまだやってるんかい!と観ていたんですが、ハンガリー映画だったんですね。

私は子供の頃に犬を飼っていて、特に大型犬が大好きなので、前半は、これは『僕のワンダフルライフ』よりも泣けるわ、と思いながら観てたんですが、後半から一気に『流れ星 銀』のホラー版みたいになってました(汗)。

主人公の女の子が中高学校の吹奏楽部に入っていて、部活に自分の飼っている犬を連れていってしまうんですが、犬が吠えるというよりは、それは遠吠えだよ!と思いました。
子供の頃に私の下手なピアノと一緒によく鳴いていたので、
ああいう場面では吠えるというよりも、自分も楽団のメンバー(群れの一員)のつもりになって“一緒に遠吠えしていた”に一票です。

本当にどうやってCGを使わずに250頭もの犬を使って撮影をしたのか?
主演の犬がパルムドッグ賞を貰ったといっても、犬が怒りのあまり顔を歪める場面は、撮影中に犬にトラウマになるような事してねぇだろうな、と心配になりました。

あっけない終わり方だったけど、あの子まで恨むかな。
現実に放浪の末再会するとしても(ここまで酷い目に遭う犬はなかなか居ないかもしれませんが)、
一緒に寝てた人間を忘れて恨む犬って、本当は居ないと思うんだよね。
そこがちょっと不満でした。
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