犬と人間の繋がりを考えさせられる、意外性に溢れ、意表を突かれるハンガリー映画。
とにかく、犬達の演技が人間の演技の域をを超えていて、どうやってあの大勢の犬達を調教、撮影したのか気になってしまう本作。
リアリティーな路線から突如と物語がサスペンス、スリラーへと意向していくのがとても良かったし、斬新だった。
北欧では野良犬が社会問題になっており、かなりの数が殺処分されていると聞くと、その事柄に対する監督なりの批判映画なのかともとれる。
犬達への虐待シーンが長い為、
観ていて辛くなる感覚があるので、鑑賞する際は多少なりの覚悟をしておいたほうが良いかもしれない。
惜しむらくは、際立ったオープニングに比べ、段々と普通の物語になってしまっていく感があり、せっかくの壮大なシーンも、活かしきれてない撮影技術の為、残念に思い、大絶賛とまではいかなかった点だ。
犬達が人間に反旗を翻す映画だが、その迫真の演技は逆に犬達が、いかに人間の厳しい訓練を受けて、従順に従ってるかを物語っているのではないかと思ってしまうので、何だか皮肉にも取れる作品だった。