ShunUjita

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲のShunUjitaのレビュー・感想・評価

4.5
主人公の少女が描く犬と人間の関係性の理想が印象的である。子供と犬の絆は映画やアニメなど多くのものに描かれるが、その絆が生まれるのは子供と犬が大人の人間たちの間で同じような立場に存在しているからだと考える。犬と子供はお互いにシンパシーを感じながら支え合っているのかもしれない。この作品は子供と犬の絆をスタイリッシュに重々しい雰囲気の中で見事に描き尽くしている。人間同士の絆のように彼らの絆はキレイゴトのみでは語れず、突然失われてしまったり時には退廃的な依存ともなりうる。我々にとってペットとは何のためにいるのかを深く考えさせられる。この作品はもちろん人類に向けて作られた作品であるが、この作品を犬の皆さまが鑑賞して、どのような感想を持つのかぜひとも知りたい。もし犬と暮らしている方がいれば一緒に観てみてはどうだろうか。ただし残酷な描写が少なからずしも挿入されているので2歳以下のパピーには鑑賞を控えていただきたい。
ShunUjita

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