あかぽこ

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇のあかぽこのレビュー・感想・評価

3.5
一時沈静化したと言われていたが、最近また麻薬戦争が激化し始めてる、フアレス=シロアナ・カルテルのドキュメンタリー。

5年程前の作品だか、ギャングが英雄視され、それを讃歌する歌『ナルコ コリード』(メキシコ版ラップの様な楽曲)の歌手と、警察とギャングの癒着が頻繁に有る中でも、地元フアレス愛し 職務を全うする一部の警察官を主軸に進行していく構成。

同じ『フアレス・カルテル』が題材の『ボーダーライン』等の映画作品のグロさはあくまで演出としての作り物で何とも思わないが、ドキュメンタリーのこの作品は、カルテルに殺された一般市民は勿論、警官や子供達の残酷且つ凄惨極まり無いモザイク無しの本物の死体映像は、吐き気を催す程 目を覆いたくなる映像。

バラバラにされ『人間ジグソーパズル』の張り紙が貼られた遺体を見せしめの為 ネットで拡散。
その被害者の母親の咆哮とも悲鳴ともとれる被害者決起の演説はかなりのインパクトだった。

事実上、麻薬絡みの利権政策の内政問題なので何とも言えないが、被害者はいつも罪の無い一般市民。

2006年には国内の麻薬戦争で6万人の死者が出たとか…。

平和な日本では到底想像出来ない世界だった。
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