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恋人たちのwesttribeのレビュー・感想・評価

恋人たち(2015年製作の映画)
3.4
「ぐるりのこと。」など過去作品は未見。
起伏の少ないストーリーを淡々とつないでいくタイプの映画は、
眠くなってしまうことが多々あるのですが、
この映画ではテンポの良さなのか、程よいコミカルさのせいか、
140分間があまり長く感じられなかった。

松竹の『才能ある監督が「今、撮りたい」と思う題材を、新人俳優を起用して自由につくる“作家主義”ד俳優発掘”を理念としたプロジェクト』だそうで、
監督がオーディションで選んだ無名俳優らが主演している。

「恋人たち」というタイトルから想像されるような話ではありません。
それぞれに生きづらさを感じている男女3人の物語。
結局3人は、自らの問題を克服できてはいないと思う。
ただ少し違う角度で、問題と向き合うことができるようになって、
それによって、今まで見えなかった道が見えはじめたところで、物語が終わる。
(弁護士は袋小路に入り込んだままかもしれない)
青空と、部屋に差し込む陽の光がいつまでも胸に残る。

「傷つく」というありふれた言葉をめぐる、あるやりとりに唸った。
キャラと結びついた残酷な言葉選び。
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