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恋人たちのodboのレビュー・感想・評価

恋人たち(2015年製作の映画)
4.2
日常の生々しさと募る欲求不満の両方を絶妙に表現した俳優たちが、実に素晴らしかった。

この作品で鑑賞者は、愛に飢える人間の、どこまでも醜く浅ましい汚い生き方を見せつけられる。しかし見るに忍びない映像も、最後には清涼感を伴う終わりを迎える。まさに、脚本家であり監督でもある橋口亮輔の非凡な感覚が表れていたと思う。

上映中の2時間20分間、全く退屈しなかった。なぜなら内容そのものに躍動感や活力はなくとも、絶望の淵にいる人間が希望を見つける姿に、私自身が自然と元気づけられていたからだ。

洋画と比較して、派手さや迫力に欠けるものが邦画だとしたら、この作品のアプローチは邦画らしさを最大限に活かしきったものと言えるのではないだろうか。