misa

恋人たちのmisaのネタバレレビュー・内容・結末

恋人たち(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

映像とか演技とか荒削りなところも物申したいところもあったけど、それら全部含めて本当に良かった。言葉にし得ぬものだった。


何が良かったのかゆっくり考えた。
出てくる人物はみんなあまり美しくない。アツシも、お弁当屋のおばさんも、弁護士も。見てくれもそうだし中身も全く完璧ではない。
お弁当屋のおばさんの、義務化した性交と対照的な自転車の2人乗り。ニワトリをおいかけるシーンの光の入り方に音楽のつけ方に、2人の見てくれは全く綺麗じゃないのに、美しすぎて鳥肌がたった。
アツシの話の中で思ったのは、人間は子供みたいに辛い時に辛いって言いながら泣くことはできないんだな、みんな笑うんだなってことだった。
余計なカット割りとか、謎のカメラの寄りとかちょっとうぬぬと思ったけど、やっぱ劇中ほとんど音楽がない中で、すごく効果的に流れるakeboshiにめちゃくちゃもってかれた。
レビューの中に、辛すぎて感情移入できなかったっていうの多かったけど、まったく違うと思う。お弁当屋のおばさんとか特に。辛いことを辛いと思うことから逃げて痛みに鈍感だから自分とは違うと思うだけで、ともすればそれは自分たちだと思う。

それを直接的でなく、言説的でなく、こんなに映像で語ることが出来るんだって思ったし、これが映画だ、って思った。