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恋人たちのswimminのネタバレレビュー・内容・結末

恋人たち(2015年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

痛いほどに生々しい日常と、おざなりな人間関係、見終えた後の気持ちが現実味を帯びて迫ってきて、胸に手を当てて考える。

なんでだろ。人が他人に興味を持てないのは。どんなに想像しても、自分の気持ちだけが本物で、自分に起きたことだけが現実で。”それでも人は、生きていく。”というキャッチコピーの通り、絶望の淵にいても、守ってきたものを失っても、盲目の恋がおわっても、それでも人は、生きていく。

最近人の恋愛の話を聞いたり、結婚について考えたり、容姿や健康のことが心配になったり、両親と過ごす時間を思ったりして、現実を見ながら悶々しているわたしの小さな日常も、きっとこうして続いていくんだろう。それなら、綺麗事でも、エゴでもいいから、少しでも人に対して正直で誠実な人でありたいって思った。

周りに目を向ければ親切な人はいるし、笑えることもある、沢山の救いがある、だけどこのヒリヒリした感覚は、忘れたくない。

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追記:瞳子の恋愛は面白かったけど、わたしが最も危惧するような未来だった。長い間同じ暮らしをし続けて、染み付いた生活の垢のようなもの。合図があれば挿入するだけのセックス、恋愛をしたら何歳でも少女に戻ってしまうこと、山で放尿(恍惚の顔)、疲れ具合。その全てが鋭利なナイフだった。一番面白いところで笑えずに一々傷ついてしまう自分がいた…割り切って前向きに反面教師的に捉えておこうと思う。
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