恋人たちの作品情報・感想・評価

恋人たち2015年製作の映画)

上映日:2015年11月14日

製作国:

上映時間:140分

3.9

あらすじ

通り魔殺人事件によって妻を失い、橋梁点検の仕事をしながら裁判のため奔走する男、アツシ。そりが合わない姑、 自分に関心をもたない夫との平凡な暮しに突如現れた男に心が揺れ動く主婦、瞳子。 親友への想いを胸に秘める同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士、四ノ宮。心に傷を抱えながらも、幸せを求めて生きる3人の“恋人たち”を、稀代の才能・橋口亮輔は、時折笑いをまじえながら繊細に丁寧に描きだす。どんなに絶…

通り魔殺人事件によって妻を失い、橋梁点検の仕事をしながら裁判のため奔走する男、アツシ。そりが合わない姑、 自分に関心をもたない夫との平凡な暮しに突如現れた男に心が揺れ動く主婦、瞳子。 親友への想いを胸に秘める同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士、四ノ宮。心に傷を抱えながらも、幸せを求めて生きる3人の“恋人たち”を、稀代の才能・橋口亮輔は、時折笑いをまじえながら繊細に丁寧に描きだす。どんなに絶望的な世界であっても肯定し、ささやかな希望を胸に再び歩き出す―

「恋人たち」に投稿された感想・評価

machida

machidaの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

「こんなクソみたいな国でオリンピックとかやってなんか意味あるんすかね、それより人殺していい法律とかできないっすかね」


クソみたいな世の中で希望を全て失って、
もう人生を終わらせてしまおうかと思った時、
”かろうじてこの世の中に僕たちを引き止めてくれるもの”って何だろう?


その答えがこの映画に描かれていると思う。


ほんとに何気ない事だけど、缶コーヒーの上に誰かが置いてくれた一個のアメちゃんになんだか救われる日もある。

”あなたともっと話がしたい”
という言葉をかけてくれる人がもしいなかったら?

人を殺すのも人だし、
救うのもまた人だ。
そんなの口に出すことも恥ずかしいくらい誰もがわかりきっていることだけど、
それを、こんなにストレートに渾身の力を込めて描こうという人は意外と少ない。

いまの日本で間違いなく、一番描くべきテーマから逃げずに、真正面から描き切った橋口監督を尊敬する。




また、
ゲイの弁護士とある悲劇的な過去を持つ作業員、二人の主人公が対峙するシーンを見て感じたのだけど、
この映画は「物語の外側に想像力を働かせよう」ということも言っている気がした。

絶望の淵にいる作業員にとっては冷徹で血も涙もない弁護士にしか見えないけど、弁護士サイドにも”物語”がある事を私たちは知っている。だから単純な悪人として弁護士を見れない。

これは見方を変えれば、この映画に語られていない「物語の外側」を想像する事の大切さも教えてくれているとも言える。
(例えば保険証の申請で作業員を邪険に扱うあの区役所の職員も、この映画の中では描かれていない”物語”があるはず)




映画や音楽で人は救えない、とか簡単に言う人が嫌いだ。
それは「恋人たち」のような映画や、色々な芸術に自分は救われてきたから。

この映画を見れてよかった。

海辺で缶コーヒー飲んでるところに、あめ玉あげにいくシーン好き。
お母ちゃんが一緒にテレビ見ようって言ってるよ。
こういう言葉に救われるよなぁ。

片腕ない上司の人もよかった。
殺しちゃだめだよ。こうやって話できなくなるじゃん。

悪いことばかりじゃない。
温かい人もいる。

そんなちっちゃな希望を、ちゃんと最後にくれるから、橋口監督の作品は好き。
Mai

Maiの感想・評価

-
No.37 /4000🌈

私が持ってる東京のイメージがまさにこれ。
ぶん

ぶんの感想・評価

3.6
ドキュメントみたいな始まり方でどうなっちゃうのかと思いましたが、少しずつドラマは始まり、三人の日常が流れる。人間の普通の日常がこんなにも嫌なものなのかと思えるほど暗いんです。

通り魔に妻を殺されもうめちゃくちゃネガティブな男。近寄っただけでこちらまで押し潰されそう。
マンネリ主婦は結局、鶏より豚人生を選ぶし、
同性愛者への偏見に苦しむ弁護士もいる。

それでもラストは元の明るい生活に戻る兆しがあるのが人生のさがだなと思った。
凄くいい話なんだが、女性のエピソードのオチに腹立たしくなってしまった。最後まで人権無視されてる感じ。昭和の話なの?

全然関係ないところで生きたいと思ってしまう話の方が好み。

でも、刺さる人には相当刺さると確かに思う。
p

pの感想・評価

4.2
観た後も、しみじみ考えさせられる感じ。

ごめんって謝るシーンはグッときた。

有名すぎないキャストが余計、
リアル感増す。
TM

TMの感想・評価

4.3
勇気を出して、ようやく観れました。

生々しさが凄いとしか言いようがなく、
主に3人の偶像劇になりますが、(奥さんの方はあまりつながらないかな。)
大小関係なく、
悲しみや問題を抱えながら生きてる人は必ずいるという世界の広さと世間の狭さを感じさせ、
他者にもっと優しくなれたら、そんな想像力を持てたら…と願える作品でした。

何か奇跡が起きるわけでもないけれど、3人は生きるため力を持っていたという事なんだろうか。

やっぱり、恋人たちっていう、タイトルが良くて、人は何かを抱きしめないと生きていけない生き物なんだと、強く強く思い知らされました。
金字塔

金字塔の感想・評価

3.3
独特な切り取り方する監督だな、時にはふざけてるんじゃないかとも思ってしまう急なアップ。喫煙所のシーン。


光石研のアウトローが観れてよかったし、黒田大輔演じる上司の人柄がたまらなく好きだった。弁当を食べるシーン。温かかった。


徹底したグロテスクなまでのリアリティとヒステリックな抑圧に起因する画面全体を覆う緊張感。よかった。邦画らしいギラつきが気持ちよかった。


フィナーレの独白のシーンはちょっとくどいと思った。人によって感じ方は違うだろうけど。

ハッシュ、ぐるりのことも観てみたい

「ご飯が乱れてますよ」
「筑前煮が何だってんだよ、なぁ」
「お腹減ってるとさ、人間ろくなこと考えないから」
あやみ

あやみの感想・評価

3.7
ふとしたこと、些細なキッカケで前向きになれることあるよね。
中年女の野ションとか生態を不要に見せ過ぎなきらいはあるし、概ねそうしたカットの連続性で作りとして非常に下世話だと思うが、観てしまいますね。
映画の人物という"他人"との向き合い方を考えさせられる。
目の当たりにする不恰好なアイデンティティに惹かれるのは、我々がそれを"知って"いて、かつ所詮は他人ごとであるからだろう...
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