恋人たち(2015年製作の映画)

上映日:2015年11月14日

製作国:
  • 日本
  • / 上映時間:140分
    監督
    橋口亮輔
    脚本
    橋口亮輔
    キャスト
    篠原篤
    成嶋瞳子
    池田良
    安藤玉恵
    黒田大輔
    山中崇
    内田慈
    山中聡
    リリー・フランキー
    木野花
    光石研
    あらすじ
    通り魔殺人事件によって妻を失い、橋梁点検の仕事をしながら裁判のため奔走する男、アツシ。そりが合わない姑、 自分に関心をもたない夫との平凡な暮しに突如現れた男に心が揺れ動く主婦、瞳子。 親友への想いを胸に秘める同性愛者で、完璧主義のエリート弁護士、四ノ宮。心に傷を抱えながらも、幸せを求めて生きる3人の“恋人たち”を、稀代の才能・橋口亮輔は、時折笑いをまじえながら繊細に丁寧に描きだす。どんなに絶望的な世界であっても肯定し、ささやかな希望を胸に再び歩き出す―

    「恋人たち」に投稿された感想・評価

    このレビューはネタバレを含みます

    「こんなクソみたいな国でオリンピックとかやってなんか意味あるんすかね、それより人殺していい法律とかできないっすかね」


    クソみたいな世の中で希望を全て失って、
    もう人生を終わらせてしまおうかと思った時、
    ”かろうじてこの世の中に僕たちを引き止めてくれるもの”って何だろう?


    その答えがこの映画に描かれていると思う。


    ほんとに何気ない事だけど、缶コーヒーの上に誰かが置いてくれた一個のアメちゃんになんだか救われる日もある。

    ”あなたともっと話がしたい”
    という言葉をかけてくれる人がもしいなかったら?

    人を殺すのも人だし、
    救うのもまた人だ。
    そんなの口に出すことも恥ずかしいくらい誰もがわかりきっていることだけど、
    それを、こんなにストレートに渾身の力を込めて描こうという人は意外と少ない。

    いまの日本で間違いなく、一番描くべきテーマから逃げずに、真正面から描き切った橋口監督を尊敬する。




    また、
    ゲイの弁護士とある悲劇的な過去を持つ作業員、二人の主人公が対峙するシーンを見て感じたのだけど、
    この映画は「物語の外側に想像力を働かせよう」ということも言っている気がした。

    絶望の淵にいる作業員にとっては冷徹で血も涙もない弁護士にしか見えないけど、弁護士サイドにも”物語”がある事を私たちは知っている。だから単純な悪人として弁護士を見れない。

    これは見方を変えれば、この映画に語られていない「物語の外側」を想像する事の大切さも教えてくれているとも言える。
    (例えば保険証の申請で作業員を邪険に扱うあの区役所の職員も、この映画の中では描かれていない”物語”があるはず)




    映画や音楽で人は救えない、とか簡単に言う人が嫌いだ。
    それは「恋人たち」のような映画や、色々な芸術に自分は救われてきたから。

    この映画を見れてよかった。
    妻を通り魔に殺された男の話は、「この人本当に何ひとつ悪いことしてないのにどうしてこんなに苦しまないといけないの…?」っていう気持ちでいっぱいになって、ものすごく辛かった。
    絶望で荒みきった彼にささやかではあるけれども、救いがあって良かったな。

    職場の先輩とのシーンが印象的で、辛いことを人に話す時、別に何か答えを期待してるわけじゃなくて、ただ自分と正面から向き合って話を聞いて欲しいだけなんだなぁとしみじみ。
    そういう時、ついそれを解決する方向に話をもっていきがちな自分を思い出して反省した。

    観終わった後、少しだけ日々出会う人に対して優しくなれる気がする映画だった。
    "前に進んだら悲しいからな。"
    なんというか常にイライラしてました。
    早く終われと思った。
    正直なんでこんなに評価が高いのかよくわからない。
    一番無理なのがゲイの弁護士。胸糞悪い。
    早くよくなってください!!が真っ二つになるところは良かった。
    はらいっぱいたべて、わらってたらにんげんなんとかなるからさ。
    わたしには、全部がひらがなに聞こえてすんなり心にはいって来た気がした。
    これが現実でこれが人間でこれが映画だって突きつけられて、正直観ているのが辛かった。けど、もう一回映画館へ足を運んでる自分が居た。

    池田良さん演じる四ノ宮が愛しくて辛くて重なって、自分にとって大切な作品になりました。

    少し悔しいけどめちゃちゃよかった。
    いや、久しぶりにくらってしまった感ある。

    平然を装って生きてる人達、嫌な人もいい人も、大小様々な問題がこびりついてる。
    それを隠すから生きていける。
    というか生きることしかできない。
    弱くも強くも。

    もっとちゃんと見ればよかった
    なんとも人間くっさーくて好きです。
    それぞれ境遇は違うし、自分は同じ境遇ではないけどそうゆうことではなくて、人間そのものを見てた。ずっと。
    リリーフランキーのくだりでニヤけた。
    こんな先輩いるいる笑
    カルパッチョの話を聞く彼の顔は最高です。激しく同意。
    重たい内容も含まれるけど、それぞれがほんの少し、少ーし前に進めた。
    重過ぎて、ずーんって気持ちがなかなか消えない映画。みんなの演技力がすごい
    すごく純粋な人達による物語。
    決して美男美女による美談ではありません。だからこそ、近くに感じリアリティをもって感情移入できる映画でした。ラストには希望の光が射すようなシーンで本当に救われた気がした。恋人たちに幸あれ。
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