TAK44マグナム

お化け屋敷列伝 戦慄迷宮MAXのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

1.0
なんじゃこりゃ。


富士急ハイランドと言えば絶叫マシーンがたくさんある遊園地というイメージですが、絶叫は絶叫でも日本有数の怖いお化け屋敷があることでも有名ですね。
それが廃病院を模した「戦慄迷宮」。
何度かリニューアルを施しつつ、現在も多くの人々を怖がらせているアトラクションであります。

マグナム的にも思い出はありまして、もう10年以上前に一度だけ体験いたしました。
その時は特別バージョンだったので、光線銃でゾンビを撃退できるやつだったんですね。
だから面白いんですけど怖さは半減。倒せちゃいますから(汗)

で、本作なのですが、これは映画ではありませんね。
台本や演出があるとはいえ、正確には「戦慄迷宮」というアトラクションのPVみたいなものです。
とっている体裁はモキュメンタリーになるのかな?
参加者自身のカメラ映像と定点カメラからなるPOV形式で、暗所のために映像は粗く、どこまでも参加者がビビっている姿を見せられるだけなので70分の尺なのに超長く感じちゃいましたよ。
はっきり言って退屈の一言。
なにかしらオチがあることを信じて観続けましたが、まさかのオチも無しという・・・
なんなんだよ、これ(怒)!

「戦慄迷宮」を舞台として使った映画は「戦慄迷宮3D」や「ラビットホラー3D」がありましたが、あれらは物語のあるキチンとした映画でした。
しかし本作は本当にたんなるプロモーション用に撮られた紹介ビデオにしか見えず、バラエティ番組の企画ならいざしらず、これを映画館で観るとしたら暴動が起きるレベルじゃないかと思いますよ。
5分に短縮して、長い待ち時間の間に観せるならアリでしょう。

設定としては、超怖いバージョンにしたら参加者はどんな反応を示すのか?
恐怖のあまりに心臓麻痺でも起こすのか、それとも脱糞ぐらいはするのか?
それをアイドルやらブロンド美女、そしてJKなどを使って検証してみようという、捉え方によっては悪趣味な企画。

参加者① 外国人カップル
この人たちを入れたのは、バカな本作において数少ないグッジョブでした。
何故なら、英語になるだけで、(錯覚だけれども)一躍リアリティが増して嘘臭さを隠せるから。
字幕なんぞ出ないので、8割ぐらいは何言っているか分からなかったけれど無問題。
女子のほうはB級ホラーの主役張れそうなぐらいの美人さんでした。もっと映ってくれれば良かったのに!

参加者② アイドルグループの3人
終始キャーキャーいってて、まぁ仕事で来ているんだろうな〜感。
動けなくなってしまったりしてイライラさせてくれるので、「はよリタイアせえや!」と憤りましたが、彼女たちのプロモーションも兼ねていると思われるので最後までリタイアしてくれず。

参加者③ 高校生カップル
どちらかというと男子のほうが情けないという鉄板仕様。
演技力がないので、いちいちセリフっぽい。
最後、男子はどうなってしまったのでしょうか?何のフォローもなかったけれど・・・。
女子の行動は、如何にもでした。
所詮、愛なんてない(苦笑)

参加者④ 1人ぼっちの男性アーティスト
本来、「戦慄迷宮」は1人での参加を禁止していたかと思うのですが、特別に許可されたのか?
リアルタイム配信しているかのようにずっと喋っていました。
怖いものに慣れている様子だったけれど、ゾンビの容赦ない襲撃に撃沈されリタイア。

参加者⑤ 名も知れぬ3人組
速攻でリタイアしたので何の紹介もされず。
何しにきたのか?
どうして参加応募したのか動機を訊きたいぞ。


1つ疑問に思ったのが、これは実験用のスペシャルなバージョンだったのか?という事でして。
明らかに、お化け屋敷のタブーを犯している箇所がいくつか見受けられました。

※破損してもおかしくないように備品が置かれていた。

※完全に真っ暗にされた。

※参加者の身体に接触した。

※参加者を閉所に閉じ込めた。

※犬を使用していた。

探せばまだあるかもしれませんが、これらは普通ならお化け屋敷での禁止事項だと思うのですが・・・?
少なくともマグナムが体験したバージョンでは、こんな演出はありませんでした。
劇中で何のフォローもされていませんでしたが、もしこれらが通常運転だとしたなら本当に怖いでしょうねぇ(汗)
特に犬はバイオハザードじゃないんだから。あの高校生たちがどう躱したのかを是非知りたい。

ひとつ前に鑑賞した「テラーハウス」もポンコツでしたけれど、お化け屋敷っていうのは実際に体感するからこそ面白いという事が、よ〜〜く分かりました。
これを観るぐらいなら、「戦慄迷宮」に並びましょう。


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