阪本嘉一好子

ディーブの阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

ディーブ(2014年製作の映画)
4.8
少年Theeb ( wolf) の成長過程を描いているんだが、一番気になったのはTheeb の好奇心の強さだ。当時オスマン帝国だった、ヨルダンのあるべドウィン部族のところにイギリス人がテントのなかに招き入れられた。そのときもすぐに何を話しているか兄に聞いている。兄が道案内で井戸を探しに行くシーン(?)も兄のあとを追っていく。父親がいなく(母親のことはわからない)兄はTheebにとって父親と同じ存在であるからからもしれない。兄は砂漠で生きるための感性が磨かれている人で、弟のTheebはそれを身につけることが自然に備わっているようだが、好奇心の強さがそれに、拍車をかけている。兄を殺した男からも、星の見方を習ったから、最後にきっと帰路を探せるだろう。
1916年ヨルダンの南のベドウィン民族らしいが、ベドウィンはアラブ諸国、そして、イスラエルにかけて広がってすんでいる遊牧民族だ。この映画で女性を一人も見かけなかった。