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独裁者と小さな孫のne22coのレビュー・感想・評価

独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)
4.6
私にはとても難しい題材で、どちらの目線でこの映画を咀嚼したらいいのか観ながら、そして観た後も悩んでしまった。ただ、複雑な国家情勢の中で信念をもって生きてきた監督の、国に対する思いや、命があって生きていられるという事への賛辞が丁寧に描かれていたと思う。

暗闇と光、悪と善、独裁者と孫。対局にあるようで表裏一体、とても近い存在の対比が分かりやすいようで、ふとした瞬間にわからなくなる。でも私の周りの小さな世界だってそうだよなぁと思う。ところどころに散りばめられた絶望のなかの小さな希望やユーモアもとてもよかった。エンドロールになった瞬間からエンドロール中、そして劇場が明るくなってからもしばらく呆然としてしまった。それくらい潔くて複雑で衝撃的なラスト。