最初のシーンでクーデターが起こったことが分かり怒濤の逃亡劇がすぐに始まる、そこがいい。
クドクドした説明を入れず、すべては映画的に--会話の中で何気なく状況説明を潜り込ませたりして--、お話は進んでいく。
監督自身の立場、最近の世界情勢を反映した設定とそれに対する風刺、手を尽くした演出、すべてがはまっている感じがしました。
逆にすべてがはまり過ぎて強烈な一発を残さずフラットな印象になってしまったのが、傑作、と呼ぶにはもう一歩という感じに。。。
あと少しで、50年後くらいから見た2010年代の雰囲気を象徴する代表作10選、みたいなものに入る作品になっていたような気がする。
でも、特段政治的な作品ではなく、現実を描いたら政治が入ってしまった、という姿勢がよかったです。それが今っぽい気もする。