踊る猫

独裁者と小さな孫の踊る猫のレビュー・感想・評価

独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)
4.4
「とある国」が舞台となっている。つまり世界の何処にある国なのかハッキリしない。そういう抽象的な設定だからかこの話はリアリティがない。良い意味で言えば寓話的で、つまり私たちにも当てはまり得る教訓を引き出せる話なのだけれど、悪く言えば話にあまりにも現実味がないせいでこの話から「切実な」革命の悲惨さを読み取れるかという説得力に欠けるきらいがある。そのあたりをもちろん監督も見越した上で作った映画なのだろうが、賛否が割れる作品ではあろう。マリアとの「孫」との華やかなダンスシーンやレジスタンスの悲壮さ、内戦で苦しむ難民の壮絶さも前述した「寓話的」な話であるからなのかやはり「教訓」として「独裁政権への反抗も新たなる『強権的な悪』を生み出し得る」という結論に堕してしまい、でもそう簡単に読み取っても良いものなのか考え込んでしまう。なにを読み取るか、なかなか単純そうで豊富なテーマが盛り込まれていることからこの点数に。