独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)

The President

上映日:2015年12月12日

製作国:
  • イギリス
  • グルジア
  • ドイツ
  • フランス
  • / 上映時間:105分
    監督
    モフセン・マフマルバフ
    あらすじ
    独裁政権に支配される国。ある日、クーデターが起こり、老いた独裁者は幼い孫と共に逃亡を余儀なくされる。彼は、多くの罪なき国民を政権維持のために処刑してきた冷酷な男だった。変装で素性を隠しながら、独裁者と孫は海を目指す。二人が逃亡の旅で目の当たりにする驚きの光景とは・・・。絶望が希望か。自らの過去の罪に追われる独裁者と孫の衝撃的な結末とはー。

    「独裁者と小さな孫」に投稿された感想・レビュー

    踊る猫
    踊る猫の感想・レビュー
    2016/11/18
    4.4
    「とある国」が舞台となっている。つまり世界の何処にある国なのかハッキリしない。そういう抽象的な設定だからかこの話はリアリティがない。良い意味で言えば寓話的で、つまり私たちにも当てはまり得る教訓を引き出せる話なのだけれど、悪く言えば話にあまりにも現実味がないせいでこの話から「切実な」革命の悲惨さを読み取れるかという説得力に欠けるきらいがある。そのあたりをもちろん監督も見越した上で作った映画なのだろうが、賛否が割れる作品ではあろう。マリアとの「孫」との華やかなダンスシーンやレジスタンスの悲壮さ、内戦で苦しむ難民の壮絶さも前述した「寓話的」な話であるからなのかやはり「教訓」として「独裁政権への反抗も新たなる『強権的な悪』を生み出し得る」という結論に堕してしまい、でもそう簡単に読み取っても良いものなのか考え込んでしまう。なにを読み取るか、なかなか単純そうで豊富なテーマが盛り込まれていることからこの点数に。
    ruka
    rukaの感想・レビュー
    4日
    4.0
    いつかフィクションがノンフィクションになりそう
    Kozue
    Kozueの感想・レビュー
    2017/04/15
    3.3
    支配する側とされる側。実際にお互い人間同士として対面するまで、同じ人間堂と気づかないほどのお互いの認識の格差。
    お互いの"普通"が普通でなかったと気づく時、それは単に、同じ人間同士の醜い憎しみ合い。その連鎖を断ち切るには、人間は皆平等なのであると、当たり前のようで当たり前でないこともある考えをちゃんともてるものが上に立つこと。
    かおる
    かおるの感想・レビュー
    2017/04/14
    3.8
    記録として
    パピリア
    パピリアの感想・レビュー
    2017/04/10
    2.9
    軽く観てたら重かったぁー。

    なりふり構わず逃げ回る独裁者。健気な孫。
    孫のおしりを拭いてあげたりして・・・。

    ラストの方はほんとつらい・・・。
    孫の可愛さだけが救い。
    KT
    KTの感想・レビュー
    2017/04/09
    3.5
    非常に重い作品でした。
    冒頭から絶望状態で、見ていられない。
    権力から転落した後の末路の惨めさに、同情してしまうこともありましたが、自業自得。暴徒となった民衆、腐敗してやりたい放題の兵士…
    ちろる
    ちろるの感想・レビュー
    2017/04/09
    4.3
    とても残酷で、それでいて深く胸を打つ、一言では言い表せない色んな感情が押し寄せてくる。
    監督がこの思いを世界に今伝えたいというエネルギーで溢れていて最後の海辺のシーンで訳も分からないまま泣いた。

    クーデターによって立場を追われ、村人から奪ったボロボロの布を身に纏い、亡命するために旅芸人に扮して海に向かいながら、独裁者と孫は自らの行った独裁政治によって罪もなく殺害された人間の家族や、テロリストとして何年も拷問された人たちに出会い、今も続く民衆の苦しみや独裁者への憎しみを知ることになる。

    内乱の中であちらこちらに横たわる死体から衣服を剥ぎ取って暖を取ったり、兵士たちによる搾取をうける人民の姿などを次々に見せつけられるリアリティの中で、孫である5歳の少年のとてもあどけない無垢な言葉や、旅芸人に扮した祖父のギターの音に合わせてコミカルに踊るシーンが所々心を綻ばしてくれる。
    彼のダンス相手だったマリアとの楽しかったころの回想が、彼の苦しい現実を少しだけ和ませいつか彼女と踊れる日がくると信じているのが切ない。

    逃亡中に出会う人民たちの中で、独裁者の息子を暗殺したというテロリストの傷を手当てし、おぶって彼の自宅まで運んであげる独裁者。旅の途中で見せる彼の対応力や順応性を見ても、独裁国家の悪の根源が本当に彼自身だけのものだったのかどうなのかも分からなくなってくる。
    勿論彼が行ったきつい税の徴収によって食べるものが無くなった国民の苦しみや罪のなく殺された人たちの命は戻すことは出来ない。
    ただ、これらの憎しみは別の方向の欲望や醜悪な支配欲に変貌していく可能性もあり、監督自身の分身である政治犯が叫んだように「暴力はまた新しい暴力を生む。」にすぎない。

    私だって愛する家族が残虐な殺され方をされたら、きっとその犯人を殺したいほど憎むと思う。
    でも、もし世の中に目には目をの精神が連鎖していまの世界を作っているのだとしたら、憎しみや暴力をどこかで封印しなければ終わりがない。
    そして自分たちだけが完全に「善」だと思いこんで他人を抹殺し、新たな支配を生む可能性がある意味一番恐ろしいのだ。
    この作品はとある架空の国で起こった独裁国家として描かれたストーリーではあるけれど、これは今の時代なら独裁国家でなくてもどこの国でも起こりうる現実ということ。
    ラストの孫が踊る無垢なダンスは、監督が伝えたかった「憎しみの連鎖」の不毛さを教えてくれているようで、悲しみとともに今も目に焼き付いている。
    コンソメ
    コンソメの感想・レビュー
    2017/04/09
    3.3
    記録
    maki
    makiの感想・レビュー
    2017/04/08
    2.0
    大統領の独裁政治に耐え兼ねた民衆が暴動を起こしクーデターへと発展。亡命し損ねた大統領は、幼い孫息子を連れ、変装して身分を隠しながら船の待つ海へとひたすら逃げる。その道中、様々な人々と出会い、自分の圧政が招いた悲劇を知ることになる。

    ある独裁者の逃亡劇を描いたヒューマンドラマ。音声が少なく、ストーリーの起伏もあまりなく、ラストもあやふやで、どことなくドキュメンタリー風のつくり。独裁政権が生み出す悲劇や暴徒と化した民衆の恐ろしさを静かに語りかけてくる非常に暗くて重い作品。孫がかわいいことくらいが救い。
    >|