冒頭に''This film is in sign language. There are no translation, no subtitles, no voice-over.''と出てくる。
「この映画の言語は手話である。
字幕や吹き替えは存在しない」と。
正直退屈しそうだなと思って観始めたが、そんなことはなく、2時間限定のこの世界を味わった。
出演者が全員、演技素人の聾者ということに驚いた。だからこそ通常の演技にはないリアリティがあり、手話でも、表情や動きの大きさで感情がしっかりと伝わってきた。
そして何より、障がい者を徹底的に悪者として描いていることには、衝撃を覚えた。日本ではまず生まれない作品だと思う。そういう意味でも、自分の想定の範囲外にあったこの作品を観れてよかった。
ところで、最初のバス停のおばちゃんがいい人なんですよ。乗るつもりだったバスをスルーして道を教えてくれるんですよ。