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ザ・トライブのsmithmouseのレビュー・感想・評価

ザ・トライブ(2014年製作の映画)
3.4
そうか、コレはそういう映画だと頭に分からせるまで20分程。
前衛芸術の舞台が如く台詞の存在しない、
隣人のTVの音すらBGMと感違いしてしまう、静かな静かな「時計仕掛けのオレンジ」。

人間である以上、善行を積むも悪業を重ねるも至極当たり前な訳で、そのボーダーラインは健常、非健常では無く法律や倫理の筈だが、コレはそんな生易しいモンじゃない。
S◯Xシーンやアクロバティックカツアゲシーンがあったりするけど、コレ、ヤバイよ。

兎に角画面に釘付けにする強い引力を感じた、その引力を発するのは静寂と相反する暴力の共存。
台詞が無いので理解する為には画面を見るしかない(手話が分かんないんで後のシーンから先のシーンの内容を推測するみたいな逆行した見方をしないといけなかった)。
しかしそこには余りに生き生きし過ぎている不道徳と暴力が映る。その結果、静かながらざわついた不吉な空気が醸される。

最後に見る側の心を壊しにかかってくる様なこのラスト( ゚д゚)‼︎
台詞を排した分えもいえない不穏に満ち、負の重量を持った物質が猛スピードで突っ込んでくる。

おおよそ娯楽からは程遠い様な、人間性の極北から少し先の映画。