全編手話のみ字幕なし、音楽なし。ワンシーンワンカットで、全て手持ちカメラ。出演者全員が聾者。
恐ろしい作品でした。
これで、面白くなってしまう、ストーリーがわかってしまう、退屈さを感じさせない。。
それはなぜなのでしょうか。。
障害者の物語といえば、優しさや、感動といったものが代名詞のような気がしますが、今作はその真逆でした。どこまでも悪で暴力的で生々しく、皆が利己的な人間で・・・
ただ、それが逆にリアルだったし、最初に書いたようなことがテーマと完全にマッチしていて、凄みを超えた恐ろしさを感じました。
セックスシーンや、中絶シーン、暴力シーン(特にラスト)に対する妥協が一切なかったことに関してとても素晴らしかったです。リアルで生々しい、かつ力強いシーンでした。だからこそやはり修正が加えられているのが納得いきませんね。
何度か書いてますが、やはり映画には修正入らないだろうと思います。
総じて、カンヌが評価した事はとても納得がいくなと感じました。
末恐ろしい作品を見られました。
少し私の大好きなラースフォントリアチックなところがある気がして、もしかしたら少し意識してるのかな〜と感じました。
この作品は、映画史に残すべき作品だと思います。
次回作が楽しみで仕方ありません。