Kei

レジェンド 狂気の美学のKeiのレビュー・感想・評価

レジェンド 狂気の美学(2015年製作の映画)
4.3
『トム・ハーディの演技力に脱帽』

今作は双子という設定があり、性格がまるで違う2人をトム・ハーディが1人で演じています。
演じ分けるというよりは、本当に別人のように感じます。それは見た目もそうですが、細かい仕草や、話し方、目つきなど本当に細部までです。
もちろん、2人の演技が合うように、編集や撮影方法などの技術もレベルが高いですが、それ以上にトム・ハーディの技術がすごいです。近年MADMAXやレヴェナントなどありましたが、演技に関してずば抜けて今作がNo.1です。

ストーリーは若干重めで、テンポもゆっくりです。なので、人によっては退屈と思うかもしれません。しかし、ストーリーの重さは劇中の音楽が明るい系なのと、重いシーンからの切り替わりが早いのでそんなに気になりません。

私は映像に引き込まれました。舞台は約60年前のロンドンです。映像はデジタル撮影なので、フィルム撮影のキャロルのような味はありませんが、仕上げがとても柔らかい感じになっています。ハマれば、いつまでもこの作品に浸っていたいと思えます。

脚本はL.A.コンフィデンシャル、サブウェイ123、42、ソルトなどのブライアン・ヘルゲランド。セリフの1つ1つに意味があり、しっかりヒューマンドラマを描き、最後に言いたいことをドーンと言ってきます。ラストはモヤモヤする事もなく、スッキリおわります。

上映館数が少ないですが、まだの方は是非!トム・ハーディファンならマストです!
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