ぬーたん

特捜部Q 檻の中の女のぬーたんのレビュー・感想・評価

特捜部Q 檻の中の女(2013年製作の映画)
4.0
デンマーク作品。
原作既読だがちょっと忘れていたので、新鮮に観れた。
本も面白かったが、原作以上の出来だと思う。
北欧ミステリー映画、恐るべし!
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』はスウェーデンだが、ベストセラーノベルの映画化はどちらも上手だ。

特捜部Qは、過去の未解決事件を扱う。
未解決事件と言えば海外ドラマでは『コールド・ケース』が有名だ。これがもう、傑作ドラマ!でも音楽の著作権の絡みでDVD化がされていないのが残念だ。というのは余談でしたねー。
こちらは、再捜査ではなく書類整理をやれば良い、という定年間近の時間稼ぎの部門とでもいう様なショボい部署である。
ここで、カールと相棒のアサドが、過去の或る事件を調査し始める。

出だしから衝撃的展開で、カメラが上手く、これは良さそうと期待でワクワク。
事件の捜査も淡々としてて良いが、この主人公の情熱や辛さ、だんだんと絆が深まる2人の友情、入院中の部下との会話、と何気ないのにグッと来るシーンが多い。

主役の2人がとってもいい。ごく普通で、個性もさほどないのに、好きになるキャラだ。エドマクの87分署の刑事たちのように愛着が湧いた。
主にデンマークの俳優だから、名前も知らないし(アサド役はファレス・ファレスだって。どゆこと?)ハリウッドスターの様な華もない。
更に北欧特有のひんやりとした雰囲気に、グレーという感じのクールな色彩の景色で、話も至って地味である。
激しいバトルも少ないし特撮もない。
映画というよりは2時間のサスペンスドラマ程度の作りでもある。
でも。観終わって満足する、とっても丁寧でいい作品だった。

ラストもあっさりとじんわりと。
アサドのコーヒー、どれだけ濃いの?
2作目以降は原作未読。
さて、映画を先に観ようかな、と悩むのも楽し♪
ぬーたん

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