よく出来た成瀬の喜劇作品。
舞台女優の妻と詩人の夫の話で、妻の方が稼ぎが良いために夫をパシリのように扱う、と云う当時の時代背景に逆行するかのような関係がまず面白い。
夫のボケボケ感と主夫っぷり。
潔いまでに図々しい友達と、ネチネチと図々しいとなりの奥さん。かなり癖が強い登場人物多めだか、全てどこか笑える部分があり憎めない。
演技練習と喧嘩の重なり合いがとても巧みで、良く思いつくな〜と感心した。
喧嘩もダイナミックでコミックのよう。サイレント感残る故にだが、トーキーなので更に言語化されていて愉快千万。
成瀬の喜劇モノは巧妙で楽しかった。