朝起きるたびに別人の顔と身体になっているという有り得ない話。おそらく誰もがちょっと大丈夫なんかこれと疑心暗鬼な目で見始めることだろう。
しかししかし、半分も進まないうちにそれは間違いだと気づく。まず、恋愛というただ一点にのみフォーカスして突っ込ませない潔さが素晴らしい。生活や言語、肉体の問題などツッコミだしたらキリがないのを承知であれもこれもと欲張ることなくあらゆる小難しいことはバッサリ切り落とした設定に拍手!
それでもちょっとご都合主義なところは気にならないでもない。あんまり韓国の俳優さんを知らないので、おお!ここでこの人!という楽しみ方が出来ないのは悔しいのだけれど、ここぞという時に的確な「顔」を持ってくるのはいかにもズルいw
久しぶりに逢うときはだいたい、微妙な顔立ち、、イケメンすぎず、主人公の内面をうまく引き出すようなちょっと頼りなさそうで憎めない顔でやってくる。最後にアトリエで出迎える彼なんてこれ以上ないくらいに絶妙な姿だ。
ネタバレを避けておくと、エンドロールに出てくるあの人、あれもひょっとしておばさんだったりアフリカ人だったりもありえるところがそうはならない。まあ、主人公同様何日も待って今だ!ってときに来たのかもしれないけどねw
しかし、これは裏返してそれぞれの役者さんの技量を褒めるべきだろう。あんなにいろんな俳優が、一人の男をなんの違和感もなく演じているとき、見ている我々は完全にその中身を感じて信じ切っている。これはほんとうにあっぱれだ。
脚本や構成も見事だが、その各キャラクターに役者を当てはめるセンスとそれに応える役者の演技があるからこそ見応えのあるドラマになっていると思う。
ベタな恋愛ドラマといえばそれまでだし、この歳になると、想いの伝わらないすれ違いなんてめんどくせ!と思ってしまうのだけれど、いやいや、まさかのウルルッと泣いてしもうたw
実はだいたい泣くツボは自分で心得ていて、相手を思いやるばかりに自分を殺して耐える切なさと、それが解放されたときのカタルシス、これですw
しかも、片方ではなく、お互いがそうでないとダメで、例えばあの映画はよくてあの映画は違くて、、とか話しだしたらすぐ夜が明けるので今日はこのへんで。
追記1 初ハンヒョジュ作品だったのだけれど小芝風花にそっくりでビックリした。全部観たいww
追記2 一人で映画見てて声出して笑うことはあまりないのだけれど、蒼井、、には大爆笑。
本当のところ、この映画は間違いない!と確信したのがあのシーンだったww
追記3 自分もインテリアショップをやってるので、家具を介して心を通じ合わせていくことがなんだかとても嬉しかった。
恋人や夫婦にとってインテリアに対する想いや考え方を共有できるのはものすごく大事だと思っているので、そこもすごい加点になっているかも。