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はじまりへの旅のminoriのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.0
良作。
心に響くとは、まさにこの事なんだなぁとしみじみ思いました。

自然の中で自給自足をしながら生活している、ちょっと変わった家族。
入院していた母が亡くなり、その葬儀へと向かうため外の世界(社会)へと飛び出し、新たな発見・出会い・岐路・別れなどに直面していく。

楽しい場面もあれば、悲しい場面も勿論ある。
でも、悲しい場面の後には必ず暖かいユーモアが待っていてくれる。
そんな優しい流れの作品でした。

ヴィゴ・モーテンセン演じる父ベンのユーモアや、子供達と亡くなった妻を想う故の葛藤が、とても良かった。
アカデミー賞ノミネートも納得です。

子供たちの演技も素敵でした。
父の教育の一環でハードなトレーニング(しかもアスリート並の内容)をする・・・というシーンが何度も出てきたり、難解な本を読んでその内容を暗唱したり考察したり、とにかく難しい言葉をスラスラと言うシーンが沢山あったり、とにかく子供たちが頑張っていて素晴らしかったです。

途中、モヤモヤした気持ちになってしまう部分はありますが、基本は愛すべき個性のかたまりのような映画。
一見の価値ありだと思います。
こういう映画作品が、もっと増えれば良いのになぁ。
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