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はじまりへの旅のpommeのネタバレレビュー・内容・結末

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

この家族の特殊さが気になって気になって、冒頭のこの家族の1日をみた瞬間からはまった。

どっちかに偏っているのはバランスが悪い。物事は良い面も悪い面もある。本で知識を蓄えるのも良いけど、行動も大事。大人でも子供でもウソをつかずに対等に接する。個性を隠すことはできない。とにかくいろんなことが伝わってくる。

教育については各家庭、各学校、各国様々なやり方があるし、どれが一番良い、優れているということはできない。でもこんな家族も素敵だなと思った。Power to the people, stick it to the man という合言葉を家族で交わしたり、クリスマスではなくチョムスキーの誕生日を祝ったり、現代社会(米国)では変わっているけど、画一化された社会にノーを突きつけ己の道を進むベンは強い。でも同時にどんなに小さい子供でもウソや隠し事をせず物事を伝え、異論があれば耳を傾け、間違っていたら素直に認める。親としてなかなかできることではないのかもしれない。

結局長男は一流大学ではなく適当に選んだナミビアへと旅立つ。他の子供たちも学校へ通い始める。あの朝のひととき、なんかずっと観ていたくなった。

音楽、景色も最高に良かった。幻想的で透明感のある音楽はアイスランドのバンドシガーロスとアレックス・ソマーズ。ガンズアンドローゼスやボブ・ディラン、ヨーヨー・マ。



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Power to the people ジョン・レノンの曲。革命を起こせ、労働者・女性解放

ノーム・チョムスキー 言語学者
プラトン『国家』

撮影 Stephane Fontaine
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