ぬーたん

はじまりへの旅のぬーたんのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.0
美しい緑の森、澄んだ川、鹿がゆっくりと現れる。
のどかで静かなオープニング。
が、ここからいきなりレヴェナントの様になります。
狩りです残酷です、お子様、要注意!
私は、口に運びかけたパンをポロリと落としましたぞ。
顔を黒く塗った変な大家族が登場です。
お父さんがハリソン・フォードに見えた。
黒く塗ると顔が分からん。変な儀式はインディー・ジョーンズかと…。
お父さんベン役は、ヴィゴ・モーテンセン。盲点センだった。
相変わらずカッコいいですね。
60歳近いとは思えない鍛えた体に美しいお顔。
マッツ・ミケルセンと似ているのは北欧系だからかな。
若い女子に大人気で、枯れ専二大俳優とか言われているらしいけど、アラフィフにも人気ですぞ。

さて、作品に戻ります(;'∀')
ベンは6人の子供たちと森の奥に住んでいて、子供たちは学校に行かず、ベンが勉強やスポーツや、サバイバル訓練までしている。
ベンの妻レスリーは実家の近くで入院している。
さて、色々あってレスリーの実家に向かうことになった、この大家族。

道中のスーパーでの行い、妹一家宅での失礼な言動など、観ていて引いてしまうシーンがある。
それは極端に描くことで対比させているのだろうが、言い訳が出来ないこともあるわけで、やり過ぎな面は否めない。
でも、考えさせられる。
教育とは、親とは、テクノロジー溢れる世の中が便利になった世の中が、子供たちのためになっているか。
子供の教育やしつけは、親が手本になることが大事で、背中を見て育つ、というのは本当だなと思う。
学校に行かせないで自分で教えるということは、覚悟と我慢と忍耐が必要で、とにかくエネルギーがないと無理だ。
簡単ではない。
子供が6人居ることで、家族だけで社会になっているため、社会性や集団行動も学べるし、寂しくない。
そんな、特殊な家族である。

長男ボゥ役はジョージ・マッケイ。
途中から大泉洋に見えて来た。
なんでだろう?
私生活で付き合っているのはシアーシャ・ローナンらしい。
『ブルックリン』以来、素敵だなと思ってる女優。
やるじゃん、ボゥ!
レスリーの父親ジャック役はフランク・ランジェラ。
『アンノウン』が印象に残ってる。
ジャックは娘や孫を想う良き父・祖父なんだけど、結構可哀想…。
他の子供達も可愛い。

教会に一家でバーンと扉を開けて入って行くシーンは、赤いジャケットやら緑やらのあまりの派手な服装に、ウェス・アンダーソンかよと思ったわ。
寂しそうな父と、その後の展開にヤラれた。
景色やバスや音楽がイケる!
派手な服にサバイバルに子供達それぞれ。
個性的魅力的な描き方で、好き嫌いはあるだろうけど、私は好みだった。
特にヴィゴが素敵過ぎて(そこかぃ⁈)

海の見える崖っぷちで踊り歌い偲ぶ。
母への愛に父への愛に妻への愛に子への愛。
愛に満ち満ちた作品でした。
お腹一杯!
ぬーたん

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