ゆわ

はじまりへの旅のゆわのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
4.0
冒頭は動物が狩られさばかれるなかなか人によってはキツいシーンがあるので注意

森の中で野生のようにくらす1人の父と5人の子どもたち。父のもと日々訓練を受け動物を狩り生活する。夜には本を読み知識を蓄え星空の下で休む。みなアスリート並みの体力と年齢以上の知識。これが家族のふつうでこれが幸せで学ぶことが強くなることが兄弟に勝つことが憧れだった。

ある日、母親が亡くなったと知らせが入る
義理の父親に葬式には来るなと言われ
子どもたちにも諦めるよう促すも母親に会いたいという子どもたちの気持ちと愛する彼女に最期のお別れをしたい気持ちを諦めきれずはじめて家族みんなで街に出る


従兄弟の家に泊まり見るもの全てがはじめてで恋をして…
父の言うことは正しいそう思って生きてきた子どもたちにとって変化のはじまりだった。今まで父のとおりに生きてきたのに街に出れば知らないことばかり、訓練や知識なんて何の役にもたたなくて。
はじめて家族のあいだに亀裂が走る

父親も最初は自分の育てかたは間違っていない、人は一人で生きていけるようにならなければならないと義理の両親や妹に見せつけるも子どもたちのためを思ってしていたことが実は危険でいかに未来の選択肢をなくしているのか気付かされていく

果たして自分のしていたことは正しかったのか、ただの自分の押し売りだったのではないか、愛する妻は子どもたちがそうなることを望んでいるのか、そう思った時父親は最後の愛情をもってある決断をする。

子どもの環境や親の育てかたって1人の人間の人格をつくるほど影響のあるものだと思った。親の言うことがいつも正しいわけじゃなくてだからこそ反発もあるけどいつだって子どものことを思ってる
愛情の受け止め方やその返し方、それぞれだけど家族ってどの時代でもどんな場所でも素敵なものだと感じる映画
ゆわ

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