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はじまりへの旅のNAOKIのレビュー・感想・評価

はじまりへの旅(2016年製作の映画)
3.7
昔クローネンバーグの「ヒストリー・オブ・バイオレンス」公開時に町山智浩さんが主演のヴィゴ・モーテンセンにインタビューしたときの話…人の目をあまり見ず何やら哲学的なことをブツブツ言ってるようなかなりの変人だった…というのが印象的でした。次の「イースタン・プロミス」の時はシベリアの山中に文字通り「山籠り」をして役作りをしたという…

そうなんです…この「はじまりへの旅」のヴィゴはほとんどそのまま…素なんじゃないかって思うくらいこんな感じの男らしいです。

10年間幼い子供も含む家族で文明社会を離れて山奥で隠とん生活…当然学校にも通わせないため…徹底的な自宅学習で全員超エリート級の学力と過酷な訓練によるアスリート級の体力と特殊部隊クラスのサバイバル能力を身に付けている…というとんでもない設定…そんなヴィゴと6人の子供たちがとある理由で街に降りてくるというお話。

「万引き家族」や「ブリグズビー・ベア」「リメンバーミー」と最近、極端な設定で家族を考えさせられる映画…多いな…世界で家族が危機なのかもしれませんね💦

笑ったり呆れたりしながら色々考えさせられる映画です。こんなの親による洗脳じゃん!と思わされる反面、極端なこの家族を見ていると果たして自分達は正しいのか?
という気分にもさせられます。

ファストフード店でその食べ物におどろく前にその客たちに驚く…
「どうしてみんなあんなに太ってるの?病気なの?まるでカバみたい💦」
「そういうことは心で思っても口に出しちゃダメ!」
ちょいドキリとさせられます。

どうせそれくらいやるなら…ワルガキの前で憲章を暗誦させるとかじゃなくて…不良に襲われた娘たちがそのサバイバル術で軽く撃退するとか…そういうカタルシスを味あわせてくれても良かったのにな…と個人的には思います。

とは言え…この極端な設定は我々の社会を改めて考えさせるには充分でめちゃ面白かったです😺

どちらにしてもそのバランスをとりながら皆の成長を感じさせる結末に何となくほっとしたのも事実ですが…😁💦

ヴィゴ…なぜかやたらにフルチンになってるけど💦あんまりめんどくさい方向に行かずこれぐらいの感じでこれからもおれを楽しませてほしいと切に思ってます。
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