森に住み自給自足の生活を送る一家。まるで軍隊のような訓練や星空の下での読書時間など、一般的とはかけ離れた日々を送る子ども達は心身共に年齢以上に達観し、“普通”以上に育っている。一家は入院中だった母の死をきっかけに旅に出る。
何の気なしに、観てみたら良い作品だった。カンヌ映画祭の「ある視点」部門で賞を取ったらしく納得。父による子ども達への教育を児童虐待と捉えるか否か。やり方は極端に見えるが、子を個として捉え生きていく力を与えようとしていることは決して間違えていないし、結果的に子ども達にはハイレベルな思考力・コミュニケーション能力・選択力・包容力が備わっている。
嫌なことから目を背けて守ってあげることは愛じゃない。自分の身は自分で守れるように先導してあげることが愛。私は父から愛しか感じなかった。終盤は涙出っぱなし。
子ども達の演技が◎とくに次男坊と、三女ちゃん。衣装や小物のセンスも抜群に良かった。
