はじまりへの旅の作品情報・感想・評価 - 301ページ目

はじまりへの旅2016年製作の映画)

Captain Fantastic

上映日:2017年04月01日

製作国:

上映時間:119分

3.9

あらすじ

普通ってなんですか?ベン・キャッシュ(ヴィゴ・モーテンセン)と6人の子供たちは、現代社会に触れることなくアメリカ北西部の森深くに暮らしていた。父仕込みの訓練と教育で子供たちの体力はアスリート並み。みな6ヶ国語を操り、18歳の長男は名立たる大学すべてに合格。しかしある日入院していた母・レスリーが亡くなり、一家は葬儀のため、そして母の最後のある“願い”を叶えるため旅に出る。葬儀の行われるニューメキシ…

普通ってなんですか?ベン・キャッシュ(ヴィゴ・モーテンセン)と6人の子供たちは、現代社会に触れることなくアメリカ北西部の森深くに暮らしていた。父仕込みの訓練と教育で子供たちの体力はアスリート並み。みな6ヶ国語を操り、18歳の長男は名立たる大学すべてに合格。しかしある日入院していた母・レスリーが亡くなり、一家は葬儀のため、そして母の最後のある“願い”を叶えるため旅に出る。葬儀の行われるニューメキシコまでは2400キロ。チョムスキー※は知っていても、コーラもホットドッグも知らない世間知らずの彼らは果たして、母の願いを叶えることが出来るのか…? (※ノーム・チョムスキー=アメリカの哲学者、言語哲学者、言語学者、社会哲学者、論理学者。)

「はじまりへの旅」に投稿された感想・評価

chima

chimaの感想・評価

4.5
2017/4/2@ 新宿ピカデリー
父親の教育方針に賛成できる、できないで意見は大きく分かれそうだけど、ヴィゴ演じる父親は、ただの傲慢な人ではなく子供や妻の事を考える繊細な人に思えた。ある出来事で教育方針は「間違いではないか」と指摘され自分もそう感じはじめるが、でも今までの全てが間違いではく、間違いとわかれば軌道修正すればいい。ヴィゴ父親はそれが出来る人だった。そしてヴィゴは今でもセクシー。
自分も小さい頃、たまに父親に山に連れていかれ、そこでの恐怖や出来事は今でも自分の一部だから少し重ね合わせてしまう。。
良い悪いはわからないが、ヴィゴ父と子供たちは胸を張って「これで正しかった」と言えると思う。
結局、私は山へ行くのは嫌で行かなくなってしまいました…
「社会」と「個人」の対立、教育や宗教、家族といったデリケートなテーマを深く掘り下げた、とても意欲的な作品でした。
 
孤立した山小屋で暮らしながら、子供を学校に通わせず「ホームスクーリング」(家庭内で教育を行うこと)で育てる父親ベンとその子供たちの話。母親の葬儀を本人や家族の意向に沿って進めるため、北西部の山地からニューメキシコまで旅するロード・ムービーでもあります。

このホームスクーリング、日本ではあまり馴染みがないためびっくりしてしまいますが、アメリカでは制度として認められているようです。(虐待のような問題がなければ、でしょうが)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0

映画では「普通」の価値観に対して、ベンが子供に狩りをさせて獲物を食べさせたり、危険な訓練を課したりといった、無茶な振る舞いをするため、適切に子供を育てられない親として描かれます。また、子供たちも、成長に従い社会とのギャップに苦しんだり、恋愛に目覚めたりといった形で父親との間に溝ができて来ます。

一方で、仏教徒として亡くなった母親の葬儀が、保守的な南部の祖父母の意向でクリスチャンとして行われたり(しかも警察がそれを認める)、あるいは「普通」の価値観と異なる教育を、それが「普通ではない」という理由で禁止する、という「普通」側に孕む問題も描かれます。(作品中、末娘のサージに信教の自由を規定した『権利の章典』を暗唱させて、観客にこの問題を意識させています)

旅の終わり、これまでの教育方針を反省し、いったんは子供たちを「普通」の教育に委ねて別れる決心をしたベンに対し、子供たち自身がそれを拒絶して父のもとに帰ってきます。ただし、全く前と同じ生活ではなく、学校に通い「普通」と「個人」との妥協点を見出すような終わり方でした。
 
社会問題を扱ったマジメな作品の中では今年一番の出来だと思います。特に国が教育をどこまで規定するべきなのか?の部分は、今の日本人にとっても他人事ではないんじゃないでしょうか。合間合間に挟まれる、ベン一家と実社会とのズレから生まれる笑いのネタもいい感じでした。

ひとつとても残念なのは、日本での告知が「面白家族が旅に出た~」といったコメディ部分だけを取り上げたものになっていて、作品の本来の価値を伝えられていないことです。あー、もったいない。。。
とり

とりの感想・評価

4.0
突拍子もないようでいて、実はしっかりとしたロードムービーで、大切にしたい一本度は☆☆☆☆☆。モーテンセンの演技は今までの代表作のそれとは違い、新境地なフレッシュさがあり、かつ子供たちそれぞれのキャラの描き分けがしっかりとしている。このちょっとファンキーなリトル・ミス・サンシャインを支えるのはスマートな脚本と、不自然に自然で時にドラマチックな演技のアンサンブル。紋切り型な骨格に特殊な味付けで心が温かくなる。個性を最大限に肯定しつつ少し歩み寄る、そんな変化がいちいち楽しい。世界に一つしかない名前ってアイデアも好きだった。俗世から離れて住むってやっぱり大変。そしてSweet Child O' MineとI Shall Be Releasedとがどっちも絶品。

フッていうお笑い老害何ですか。知ったかで文化人ぶって
mk

mkの感想・評価

4.0
やっぱりロードムービーは温かい気持ちにさせてくれるし、感慨深い作品が多い。これもまた然り。
子どもたちは良くも悪くも父親の影響であれだけ立派に成長してきたわけで、今回はその父親が彼らや起きたハプニングとかで成長していく。ヘンテコだけど愛情の深さはどこの家庭よりも深い。愛おしい
鑑賞後は正直とても悩んだ。親のあるべき立場や、子供たちにベストな教育について。前半の家庭環境はある意味、独裁国家そのもののようでむしろ恐ろしかったし。でも自然と体を張ってぶつかり合うことで、人間本来のあるべき姿で自己を確立できていたようにも思う。妹家族はいわゆる中流階級家庭。まるでヴィゴモーテンセンからわたしが、お前は中途半端な生き方をしているとダメ出しされているようだった。ラストの環境がやっぱりいいのかな。余韻にとても浸る。
satokichi

satokichiの感想・評価

3.5
ほのぼの映画と思っていたら、考えさせられることが多かった。
好奇心て大事。間違いを認めることも、受け入れることも大事。
Asako

Asakoの感想・評価

4.0
世界観が好み〜衣装も小物も可愛いし、全体的に色がキレイ!ストーリーもとても良くて子供たちがみんな個性的でかわいかった〜〜!家族っていいなと思える作品でした!
子供を持つ人は色々考えさせられるようなことがあるのかなぁと、、、、、

ドラマには無い映画独特の沈黙、光の使い方、良きです。
ちおた

ちおたの感想・評価

3.7
とても良かったけれど、私は怖いなぁという気持ちが強くて。
子供って自分の育ち方を選べない訳だから。あれで賢くなかったらどうなるのか。
この家族はママだけじゃなくて全員が純粋に病氣だった。世界に家族だけならあのままで良く、ママも病気にならなかったんだろう。
子供にとっちゃ一種の洗脳だもの。
お父さんの気付きがあって最後に表情が優しい笑顔になれてホッとした。
masao

masaoの感想・評価

3.5
ヴィゴモーテンセン演じる父親が素晴らしかった。(「ヴィゴモーテンセン」って口に出して言いたくなる名前!)父性について、教育について考える映画。

そして子供たちも皆個性があって素敵で、赤毛の白人女子ってかわいー!!スクリーンの中が、カラフルでキュート。ビジュアルが良い。
Hiroe

Hiroeの感想・評価

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子供たちがどの子も個性的でかわいいんです。彼のとった教育方針は正しいとは言い切れないけど(私はどちらかというと否定的だけれど)、子供たちは本当に良いですね。現代社会と、それを完全否定する極端を見せて、さああなたはどう考える?と考えさせる物語かなと思いました。