はじまりへの旅の作品情報・感想・評価 - 312ページ目

はじまりへの旅2016年製作の映画)

Captain Fantastic

上映日:2017年04月01日

製作国:

上映時間:119分

3.9

あらすじ

「はじまりへの旅」に投稿された感想・評価

紫色部

紫色部の感想・評価

3.5
2017.4.7 HTC渋谷

20世紀から21世紀へとを橋架けするどこまでも誠実な「ロードムービー」。タイトルが画面に浮かび上がるタイミングと、キャンプ場(?)での一悶着が大変良いし、あまりにハマリ役過ぎるヴィゴ・モーテンセンのヒッピー感も最高。

この家族のように極端に変わってなくても、誰しもどこか変わっていると感じている部分を抱えて、生きづらさを感じて、それに葛藤しながら生きている。

だからこそ共感できるし、勇気を貰える。

人生を豊かにするヒントが詰まった映画。
OMUSUBI

OMUSUBIの感想・評価

4.2
ユーモアと哲学に溢れた、よい作品でした
何回か胸アツシーンがあり、二時間があっという間だった
とにかくパパがカッコいい!憧れる
YKK

YKKの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最後の歌のように静かに心に染みる
子供達もヴィゴモーテンセンも素晴らしいし、とにかく美しかった…!!!
思いがけない性教育とテストのような長男の取り繕い方本当に最高…
すごく大事な映画だった。
人に迷惑をかけまくるヘンテコ家族ってわけじゃなくてそれぞれがきちんと意思を持っていて、かけてしまった迷惑に関してもきちんと反省し、次の道を見つけてゆく。

子育てに正解はないなと改めて思った。

ちょいバレ




まだ理解できない子供に隠し事をするというよくある教育方針の子供が、残虐なゲームをしていて、もう親は隠し事をすることで子供を危険から守ることはできないんだなーと思った。
親より子の方がいろんな情報にたどり着くのが早い時代が来ている。
原題のCaptain Fantastic ではなぜダメだったのだろう。それで全部伝わるじゃないか。爽快なエンディングだが、この設定の問題点と破綻も描かれ、それへの回答も用意されているし、脚本演出とも2作目しっかりしている。多分に政治的な作品でもあり、それが今年のアカデミーに絡んできたというのは、政治情勢も意識してのことなんではないかなと推察。ヴィゴ・モーテンセン名演で、妻への愛と子供への愛に溢れた様に泣かされた。長男、次男の抱える葛藤が良かった。
引用が多く散りばめられ、台詞がうつくしい。いい脚本だと思う。
家族愛がよかった。
ヴィゴのイメージが完全にアラゴルンだったからすこし変わった。
Cuma

Cumaの感想・評価

4.1
想像していた内容と違った、観たことのないタイプの映画。

自分の憧れである「野生で暮らす哲学的な知識人」を体現したような家族で驚いた。合理性で言えば正しいことだけれども人間という種族に生まれてしまった以上、社会で生きることに責任があるのか。

いろんなことを考えさせられてしまったけど、とにかく映像が綺麗で、海のシーンは本当に抜けるような透明感に溢れていた。
「人民に力を 権力にノーを」
全てにおいてツボで、上映されてまだ1週間なのに2度映画館で観た。タイプすぎて。

とにかく6人の子供たちが魅力的すぎる。
年齢はバラバラでも全員が平等で仲が良い。パパとママが大好きで、2人を守るために協力をする。1人も欠けてはならない、絶妙な6人なのだ。キャッシュ家の中には沢山のルールと哲学があり、はたから見たらわけがわからなくても、ちゃんと家族の中で共有しあい機能しているのが微笑ましい。そして服装のセンスが超絶イカしてる。特に葬式に出席するキャッシュ一家の喪服は超クール。
そして聖母のように眠るママを囲む子供たちのシーンは涙腺崩壊!

みんなの一挙一動が愛しく、ずっと見守りたくなる。
あぁ、終わらないで、、この子たちの成長をずっと見させて、、そう思いながらのラストショットの長回しはニクいほど素晴らしくまた涙が出てきた。

好きすぎて子供たちを👶↓
★★★★★★★★★★★★★★★★★★

長男【ボウドヴァン】
通称ボウは、見た目はまさにターザンといったところだろうか。一流大学に軒並み合格するほど賢く、スポーツも超万能。でも女の子とはうまくしゃべれず固まってしまう思春期な一面も。会ったばかりのセクシー女子のキスに心臓が破裂しそうなほどの衝撃を受けてるところが可愛いすぎる。
家族が大好きで、いつだってスティーヴ(一家の乗るバス)を運転する父の背中を1番近いところから見ている。髭と頭のジェスチャーがヤバキュン。演じるジョージマッケイの驚いたときのへの字に曲がる口がチャーミング。

長女【キーラー】
ヴェスパーとは双子で2人並ぶとお人形さんみたい。6人の中では1番等身大で今時ティーンっぽさがある。きっと社会に出ても1番適応しそうな柔軟性を持っている気がする。
彼女の見せ場はなんといっても後半の歌唱シーンだ。のびやかで透き通るキーラーのあの歌声が、一家全員の心を解放するのだ。

三女【ヴェスパー】
ヴェスパーは何と言っても走っている時が美しい。チリチリ赤毛を揺らしながら色白ソバカスの彼女が全力で走ると、神秘的で6人の中では実は1番野生な感じがする。ロッククライミングに狩り、木登りをしている彼女はまじでぶっとび超ホット。主張は強くないが内面の芯の強さを持っている。キャッシュ家の家訓の1つ「言葉より行動」を実行できる子。

次男【レリアン】
ちょっと生意気な反抗期ボーイ。
母親に対する愛情が人一倍強く、それを失った悲しみへの葛藤もあり、森で生活する父の独裁的なやり方に反発する。勇ましく強がりだが、棺桶の中の母親に1番号泣している姿が強烈に胸打たれる。ラストショットでの父親との何気ない優しいやりとりもたまらない。不器用な父と不器用な息子の成長の象徴だ。ニコラスハミルトンの眉毛と鼻がツンと上むいた感じがヤンチャそうで良い。

三女【サージ】
ちっちゃくて可愛い顔して、1番ぶっとびガール。動物を解剖し剥製を作るのが趣味で、生死に興味を持っている。ロッククライミングでレリアンが落ちかけた時、落下したらどんな可能性で死亡するかを冷静に伝えるちょっとサイコでエキセントリックな子。葬儀にガスマスクで現れたのが堪らずツボ笑。

三男【ナイ】
天真爛漫で女の子みたいだけど、隙あらば全裸になりたがる野生児。セックスって何?と聞くナイに対して誤魔化さずちゃんと説明するパパとのやりとりが可愛い。
お兄ちゃんお姉ちゃんたちと同じ訓練を受ける、強いハートの持ち主だ。
「『興味深い』は禁止用語だよ!」「食べる時は服を着て!」と、ちょい生意気なツッコミもたまらない。
こうん

こうんの感想・評価

3.9
森の中で暮らすヘンテコ家族がホンワカパッパな旅に出る、というカルチャーギャップコメディ。
…と思っていたら、ランボー的なオープニングでテンションあがった「はじまりへの旅」。

髭面のヴィゴ・モーテンセンが、物質社会を忌み嫌って森の中で理想主義的な生活を目指してこしらえた家族。
しかしあるきっかけで下界に出ることになって、理想主義VS現実というべき局面に出会い家族の絆とアイデンティティがグラグラになって「どうしよう…」という物語です。

80年代の覇権主義国家アメリカに背を向けたヘンテコ一家を描いた「モスキート・コースト」の21世紀版といえばわかりやすいかもしれませんが、風刺劇の側面は薄くなって、もうちょっと内的な家族のドラマに落とし込められているのは、外国人であるピーター・ウィアーの外部からのシニカルなまなざしではなく、自らもそういう境遇であったと語るアメリカ人マット・ロスの自己言及的な内容に即しているからでしょうかね。

まぁそれはともかく、バス繋がりの家族もので「リトル・ミス・サンシャイン」のウェス・アンダーソン風味な感じかと思っていたら、確かに全体にコメディドラマなんだけど、よりシリアスで現実寄りの描写が多くて、「これは笑いどころなのかブラックジョークなのか…」と戸惑わせる箇所が多々あって、絶妙なバランス感だった。
それがいいという人もいるだろうけど、僕はちょっと噛み合わせが悪い感じがしたかな。
6人の子供たちがテレビゲーム観た時のアングリ顔は笑ったけれども。

最初はいい感じに見えていたこのヘンテコ家族も、その偏狭さが途中からヤな感じを帯びてくるんだ。笑うに笑えないし、コメディ調のノリもそぐわない。
スーパーの件あたり、ちょっとノれなかった。犯罪ですよソレ、お父さん。

ヴィゴ・モーテンセン演じるベン父ちゃんはこの家族の先導者であるんだけど、若気の至りから突っ走り続けている感があって、その愚かさや未熟さが次第に明らかになっていく。
そして、家族の大きな不在であった母ちゃんこそが、実は家族をより良い方向へと導く存在だった…という展開にはグッときました。
思えば、最初から反抗期だった次男が求めていたのは、母ちゃんの好きなあの唄のリズムだったり。

家長たるモーテンセンが、子供たちを通して愛妻の真の思いに気付いていくっていう作りになっているんですね。
母ちゃんという大きな穴を埋める旅でもある。
それが新たな家族の絆の構築でもあるっていう。
最後のトイレのシーンの泣き笑いには思わず釣られてしまいました。

でもフランク・ランジェラが渋く演じるおじいちゃんのことを考えると気まずい気持ちになるのも確か。
母ちゃんの意思を尊重するのはいいけど…最後のアレは筋を通したほうがいいと思う。バレないっぽい感じだったけど、それでいいの?
そろそろ自らの墓とか遺灰をどこに撒くとか考え始める年頃なので、そんなことを思ったけど、まぁ個人的なこと。

ボウ役のジョージ・マッケイは今後人気出そうな感じ。キャンプ場での純なチェリー描写に萌えている女子多数だと思う。

ところで髭剃ったらヴィゴさんの般若面が露わになって、「ヒストリー・オブ・バイオレンス」とか「イースタン・プロミス」のやくざを思い出してチビりました。
あの顔怖いよ~。