ロジャー・コーマン製作の「シャークトパス」の続編です。今回は怪獣映画の続編らしく、新登場のライバルプテラクータと戦います。
兵器開発会社のサイモダイン社は国防省に売り込む為の新たな生物兵器として、翼竜とパラクーダの遺伝子を掛け合わせたプテラクーダを開発するも、運用実験中に裏切り者に制御装置をハッキングされ暴走。一方、前作で死んだシャークトパスの卵を偶然発見、回収した海洋学者のロレーナはマリンパークで飼育していた。プテラクーダを追っていたサイムズ博士と警備責任者のハマーは、偶然シャークトパスの存在を知り、プテラクーダ捕獲のためにマリンパークから運び出して制御装置をつけて海に解き放つが…というストーリーになっています。
導入部で前作のダイジェストをやった後、シャークトパスが爆発四散した際に、実は卵が流れていて、それを本作のヒロインが拾ってそこから出てきたシャークトパスの幼体をマリンパークで飼育し始めます。この幼体シャークトパスちっこくてかわいい。
ライバルキャラである翼竜とパラクーダを掛け合わせたプテラクーダは、見た目パラクーダ要素は顔と尻尾くらいですが、空を飛ぶだけでなく海中も潜って行動できます。暴走開始した後、空を高速で飛び回り追ってきたヘリを海中に墜落させてそのまま海中でヘリの乗員を一人ずつ食ったり、生き延びたハマーが砂浜に上がった所を再び上空に飛びあがって狙ったりと空と海中どちらも行動できる強みを見せてたんじゃないでしょうか。CGは拙さはあれど、動きも結構悪くないと思います。対するシャークトパスは今回ヒロインに飼育されてて、人を襲わない訓練されててヒロインにはなついてるみたいだけど、プテラクーダ捕獲のためにマリンパークから連れ出されて制御装置付きで海に解き放たれます。こちらも動きは良かったと思います。この二匹が繰り広げるバトルシーンはカメラワークも良くて臨場感もあって、思いの外見応えあって楽しめました。
ただ、基本的にはこの二匹がそれぞれ海やビーチで人を襲うシーンの方が多くて、それも二匹に分散されたせいで襲撃シーンもアッサリ目になってますね。プテラクーダの方にリソースとられたからか、シャークトパスの暴れるシーン少なめですしね。というか、制御装置プテラクーダに外される前から普通に人襲ってて全然制御出来てなかったな。
今回はこの二匹の対決の他に、謀反を起こしてプテラクーダの制御装置をうあった裏切り者を捕えようとする話も盛り込まれてますが、尺稼ぎ以上の意味はなくて盛り上がりも無いのでなくても良かったですね。日本のお原発を狙ってるとか無駄にスケールの大きな設定持ち込んでたけどそれも活かされてたとは言い難いし。
登場人物の中では、ロバート・キャラダイン演じるマッドサイエンティストと警備責任者の間の抜けた掛け合いと折り合いの悪い会話劇が面白かったな。マッドサイエンティストは全て他人に丸投げなクズだけど、裏切り者の原発破壊計画は止めようとしてたり、いい所もあるかと思ったらやっぱりクズでしたな。警備責任者のハマーも、逃がした責任を取ろうとしてるけど、サイムズがヒロイン拉致した時も止めようとしなかったり、途中までこっちも悪者みたいな感じだったな。ヒロインも、シャークトパス飼育してるの愛情じゃなく研究者としての名声手に入れる為だったし(後半反省するけど)演じるケイティ・サヴォイはスレンダー美人でしたな。
ヒロインの叔父でもある金にがめついマリンパーク園長や、シャークトパスに襲われた後にプテラクーダ二も襲われるついてないモンスタークレーマーの夫婦など脇役が濃かったかな。ネットで切り取り画像でよく貼られる「イケメンは死なない!」の人はもっとウェイ系のバカかと思ったら、ヒロインの恋人でライフセーバーとしてシャークトパスとプテラクーダの脅威にさらされてるビーチの人達命がけで助けようと奔走する普通にナイスガイだった。まあ、イケメン度が足りなかったようですが(笑)事件報道するセクシー女子アナ何時の間にか死んだ事になってたのも笑った(笑)食われるシーンなかったと思うけど。
チープさはありつつも、首チョンパなどのグロ描写も盛り込んであります。喰いちぎられた生首でビーチバレーする所は笑った(笑)
終盤は大分失速気味になってましたし、最後もやっつけ気味に終わりましたね。
ストーリー展開など色々あれな所はありますが、二匹の対決シーンは結構見応えある作品でした。