エアール

ロスト・フロアのエアールのレビュー・感想・評価

ロスト・フロア(2013年製作の映画)
3.5
アルゼンチン、ブエノスアイレス
普段となんら変わらない、とある日の朝。
弁護士のセバスチャンは、大口顧客が関わる重要な公聴会を前に
いつものように、2人の愛する子どもたちルカとルナを学校に送り出すために
元妻 デリアと子どもたちが住むアパート7階を訪れる。

用意を済ませ、部屋を出ると、
ママの秘密を話すことを条件に
デリアにやらないよう注意を受けていた、
どちらが先に1階までたどり着くか、”階段競争”を、
途中エレベーターが一時停止する事態に見舞われたものの
1階まで降りたセバスチャン、
が子どもたちの姿が見当たらない。
エントランス前にいるアパートの管理人 ミゲルに子どもたちのことを聞くも
見ていないという。
何をもたついているのか、大声で子どもたちの名前を呼ぶも応答なし、
いよいよ建物内を探し始めるセバスチャンだが
子供たちは依然見つからない。
はて、エレベーターで7階から1階に降りてる、
目を離したこの短時間の間に忽然と姿を消した子どもたち、
いったい何が起こったのやら…


元妻 デリアとの関係について、
父親が重病でその看病をするためにと
子どもたちを連れてマドリードへ行くことを願うデリアと
子どもたちに会えなくなるためその関係書類になかなかサインできないでいるセバスチャン、
学校へ送り出す時間となり子どもたちを連れて自宅を出るも
予期せぬ事態に直面してしまう父親、
連絡を受けて冷静さを欠き、混乱する母親、
苛立ち、不安、焦り、疑惑、秘密、嘘、
なぜ子どもたちが突然消えたのか、
子どもたちに持たせた携帯にはいくらかけても繋がらず、
管理人 ミゲルをはじめ、だれかれ怪しい住人たち
ーー以前に仕事で揉めた3階に住むロサレス警視や
執拗にルカやルナにかまってくる5階の住人ナタリアや
前科のあるフランス人、5階に住む変人”熊男”ら各階の住人など、
授業は始まっているものの
子どもたちは学校には登校しておらず、
セバスチャンの妹 ガブリエラの別れた夫の仕業か、
公聴会の延期、もしや延期させるために練られた、敵の罠なのか、
誘拐事件へ発展、
犯人からの指示電話、
高額な身代金、
タイムリミットと金の工面、
肝心な時に電池切れとなる携帯、
バッテリーが上がりなんの役に立ちやしない車、
裏切り、そして事の真相、…


リカルド・ダリン × ベレン・ルエダが
子どもの安否を案ずる両親を好演しております。
立派な犯罪です、電話一本でムショ行きですからね。
やるのなら入念な下調べと抜けのない完璧な計画、
ほいで最後の最後まで気を抜かないこと、
後片付けは的確迅速に、
を徹底しなければ‼︎
家族への愛が、良い方にも悪い方にも法の限界ってやつを越えちゃいますよ〜
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