かや

クリード チャンプを継ぐ男のかやのレビュー・感想・評価

4.4
今年公開映画136本目。

ロッキーシリーズ新章の幕開け。
これぞリブート!!と呼ぶべきだろう!!
ロッキーシリーズを全て観たうえで観ることをオススメします!


本作のストーリーテリングそのものが、1作目を思い起こさずにはいられないようなものとなっているため、ロッキー愛が感じられる。
なおかつ失敗作だと言われている5作目は、ロッキーがトレーナーとなる作品であり、それを払拭するために踏襲したともとれる。
ロッキーが裏方にまわり、主演にロッキーのライバル"アポロクリード"の息子、アドニスクリードの継承の物語というだけで胸が熱くなる。


本作の素晴らしいところは数えきれないほどあるが…
先述した、ロッキー1作目の時はまだ生まれていなかった29歳のライアンクーグラー監督の「ロッキー愛」。
これに尽きると思う。
1回では確認できないほどのオマージュの多さだった。
先述したストーリー、ロケ地、小道具、ファイトシーンのカメラワークやスローの使い方などなど、全ての要素において過去作を彷彿とさせる。
劇中みんなで観てる映画が007スカイフォールってのがまた嫌らしい演出ですよ笑

なおかつロッキーを進化させた部分もあることが素晴らしい。
アドニスのファイトシーンや周りの人の境遇が全て、彼の心の移り変わりやストーリーラインに結び付いているというテーマの一貫性が感じられる。
ファイトシーンの長回しや、リングに実際にいるかのように感じられる円を描くようなカメラワークは見事。
カメラグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルしてたのに全く鬱陶しくなかったよ笑

今風?っぽくなったヒップホップ調の音楽も、これはクリードの物語だからってことを表しているよう。
と思ったら、スーパーファンタスティック天才的なタイミングでロッキーのテーマを使う、もはや神の一手!!
ここ本当最高だった!!

ロッキー役のスタローンの心にぽっかりと穴が空いた哀しい雰囲気を感じさせる、ロッキーが主演の時にはなかったキャラクター像も成功要因の一つ。
実際に5に出演していた息子を亡くしている、役ではない本当のスタローンと重ねてる気さえしてくる。
助演男優賞獲っても不思議ではない。

ボクサー役で実際のボクサーを使うだけでなく、トレーニングのコーチや実況、解説など、ボクシングに関わる部分を実際の人物たちで固めるのもリアルで良い。


アドニス役にはマイケルBジョーダン。
ロッキーとは違って、「彼にとって一体ボクシングとは何なのか?なぜするのか?」という問いに対して、答えを見つけるためのサクセスストーリーであって、それがファイトシーンからでさえも伝わるように演じていた。
しっかり1年間ボクシングのトレーニングをしたらしく、様になってたのも良かった。

本作で監督とは2度目のタッグだが、初めて組んだフルートベール駅でも良い映画ですので是非どうぞ。
クロニクルにも出てたし、作品選びがナイスですね。
え??ファンタスティックフォー??
なにそれ??観たことないと思う…


リブートとはこういうのを作るもんなんだというお手本のような作品。
しかも、まるでロッキーの1作目かのような続きがありそうな終わり方にも期待が持てる。
過去作へのリスペクトが至るところから感じられる号泣必至の最高のボクシングドラマ映画だ!!

父の血を自覚したことで生きる道を定めたアドニス。
血というDNAを引き継いだだけだったが、アポロに特訓をつけてもらったロッキーから魂を引き継ぐことで、ボクシングのDNAをも引き継ぎ、正真正銘アポロのDNAを授かった「チャンプを継ぐ男」が誕生した。
2人のチャンピオンのDNAを受け継いだアドニスのボクシング人生が、そしてトレーナーとしての新たなロッキーの人生が今ここから始まる。

超オススメです!!
2015年の年末はスターウォーズだけじゃない!!