さわら

クリード チャンプを継ぐ男のさわらのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

結局、もってる奴の映画だった。
施設育ちとはいえ、優しいママがいて理解ある彼女がいて立派なトレーナーがいる。何個も持ってる必要なくて、人間何か1つもってれば御の字だと思うし、父親の愛人の息子であろうが、クリードは恵まれた人間だ。そんな彼が戦う理由が見出せないし、血がそうさせると言ってもなんかふわふわしたもので、そんなに熱くなれなかった。

負けたやつはしっとりと去る映画が好きだ。『百円の恋』で、負けた一子が外で待つ新井浩文と立ち去る寂しそうな背中や、『ウォーリアー』での兄弟死闘のあとの、弟に寄り添う兄貴の二の腕であったり。
敗者を描く本作において、心が全く揺さぶられなかった。負けたやつが歓声に応えるところが興醒めで、一気にいままでの熱戦がお遊戯にしか見えなくなった。正直、今後クリードが強くなりそうな気がしないという致命的な欠陥が、本作にはある。

まぁ、これが新シリーズ作の1本目ということだから今後何が起きるかわからないのも事実。これが右ストレート監督会心の作品ではなく、次作へのジャブであることを切に願う。