しゅんかみ

クリード チャンプを継ぐ男のしゅんかみのレビュー・感想・評価

5.0
 いやあ、素晴らしかったですね…6作観て臨んでよかったし、期待しすぎるとアレ?ってなるんじゃないかっていう不安も吹き飛ばしてくれましたよ。

 年始に観る映画としても最高だし、音楽も、それのかかるタイミングもパーフェクト(思わずサントラを即買いした)。
 あのおなじみのロッキーのテーマに重なってくるようにアドニスのテーマが流れてくるところでは、震えるように泣きました。 隣にロッキーと同じようなハットをかぶったおじさんが1人で観に来ていて、そのおじさんもクライマックス手前から鼻をすすってる、という最高の4DX効果があったのもこの映画ならではという感じでしたね。


 スマホ世代のアドニスとロッキーの世代間ギャップギャグも効いてたし、かと思えば前6作の要素の入れ方もこれ以上無いんじゃないかと思うほどのバランスで、旧作を観ていても観ていなくても楽しめるようにできていたと思う。

 2ラウンドをノーカット長回ししていたり、リングの中と外を行き来するという「どうやって撮ってんの状態」な試合のシーンは俺が言うまでもなくすごいんだけど、序盤のYouTubeで父とロッキーの試合をプロジェクターで映しながら、そのプロジェクターの映す映像と重なるようにシャドーボクシングするシーンも、めちゃくちゃすごいシーンだと思った。
 彼の中にある闘志の表現でもあり、父の影と戦うというシーンでもあり、同時にロッキーとともに戦うということまで示している…
 ライアン・クーグラー監督、聞けば俺と同い年だそうで…こんな映画撮りやがって!畜生!すごいぜ!
 すごいと言えばクリード役のマイケル・B・ジョーダンも、今の「スターな顔」っぽいのにアポロにも似てるのもすごいよなあ。一刻も早く『フルートベール駅で』を観ないといけませんね…


 しかし、2015年にスター・ウォーズとロッキーの続編が7作目として公開されているのもなんか不思議な感じがする。
 どちらもテーマ曲がいろんな場面で使われまくって、パロディのほうを先行して知ってる世代も多いような作品なのに、どちらの作品も正面切って、真っ当にそのテーマ曲を使ってきた上に、内容も旧作をなぞりつつも新しいことをしている作品というのが恐ろしいというか素晴らしい。思えば『マッドマックス 怒りのデス・ロード』もそういう映画だったし、『ジュラシック・ワールド』や『ミッション・インポッシブル』もあった2015年って、やっぱり映画好きにとってはとんでもない年だったよなあ…



 余談ですが、サッカー好きとしては対戦相手のコンランがエバートン好きなうえにグディソンパークで試合をするという舞台設定も良かった。スタローンもエバートン好きらしいし、ウィキペディアによるとコンラン役のアンソニー・ベリュー本人もエバートンサポーターとのこと。コンラン側のストーリーも映画にできるよねこれ。