三次元からきたブロンディ

クリード チャンプを継ぐ男の三次元からきたブロンディのレビュー・感想・評価

4.4
「クリード チャンプを継ぐ男」今年ベスト級の映画だった。
この映画はあの「ロッキー」シリーズの続編ではあるが、全く新しいボクシング映画だった。

映画ポスター通りました「ロッキー」から「クリード」への作品であり、ここから新たに物語が語り継がれる。

僕は「ロッキー」シリーズを全て観ているが、この映画はちょっと「ロッキー」シリーズとは違う。
スタローンが演じるロッキー・バルボアはフィラデルフィア生まれで余りにも恵まれていなかった。
この映画の主人公でロッキーのライバルアポロ・クリードの息子であるアドニスは感化院に送り込まれていたが、アポロの妻が少年時代のアドニスを救う。ここからだと全然ロッキーとは恵まれている主人公だと窺える。
そして、成長したアドニスは大手企業のエリート社員として、重要なポストに任せられるようになりボクシングも自己流でローカルリングで活躍していた。

しかし、アドニスは二重生活に煮え切れず会社を辞め、フィラデルフィアに行き、ロッキーに会う。ここからロッキーの指導を得て活躍する。

この映画は「ロッキー」シリーズのオマージュもあり、中々良い。ロッキーがかつてトレーナー ミッキーに叩き込まれたニワトリトレーニングや腕立て伏せ、シャドーなどは「1」と「2」のオマージュである。
アドニスがロードワーク中に黒人の人たちが付いて行くシーンは「2」のオマージュだったな。「2」の時は白人の人たちだけだったけど、今回は黒人とは面白い構図になっている。
それと3幕シーンでのアドニスが異国の地で戦う場面は「4」のオマージュだった。

この映画の冒頭のシーンのあの長回しのシーンは驚いた。この映画は違うと。
でも、悲しかったのはバート・ヤングが演じたポーリーが亡くなっていたのが悲しかったな。
ロッキーがエイドリアンとポーリーの墓に話し掛けるシーンは見事だった。そして最後にビル・コンティの「ロッキー」のテーマが流れたのは涙が出てしまった。

アドニスを演じたマイケル・B・ジョーダンは良かったし、スタローンも良い芝居をしていてロッキー=スタローンの芝居はこの映画が最高かもしれない。アドニスの恋人役を演じたテッサ・トンプソンも良かったし、俳優陣に関しては満足。

この映画は絶対観た方が良いです。是非劇場でご覧下さい。オススメです。