のゆ

クリード チャンプを継ぐ男ののゆのレビュー・感想・評価

4.3
おも!?!?おもしろ!!!!!

レオ戦は全て1カットで撮られていて、流れるようなカメラワークも合わさって臨場感と迫力が半端じゃなかったです。
特に、レフェリーを使って反対サイドへと自然にカメラを写す新鮮な技巧。めちゃくちゃ興奮しました。
レオがダウンした時も、レオ→セコンド→観客→アドニス→ロッキー→レオ と全く無駄のないカメラの使い方で、本当に上手いなあ と関心。

ロッキー(1〜ファイナル)の小ネタもふんだんに入れているので、ファンであるほど楽しめ、ビアンカとアドニスの受け答えも面白くてにっこりと笑みがこぼれます。

「クリード」を背負うことになったドニーと、病気を背負うことになったロック。
2人は共に戦うことを誓い、拳を合わせます。
互いに影響し合い、少しずつ変わっていく。そこの心情描写が巧みで、綺麗に撮られていました。

そしてラスボス戦。リングへ向かう後ろ姿。どんどん大きくなっていく歓声 。
まるでその場にいるかのような緊張感が伝わってきます。
この試合もワンカットで見てみたかったですが、まあお母さんもいるので無理ですよね。
どうなるのか という心配をよそに、血が沸騰するような熱いバトルが繰り広げられ(やっぱ細かいカットは嫌い)、テンションがぶち上がります。
試合中の回想シーンは基本嫌いなんですが、今作は非常に良かったです。アポロを思い、ドニーが息を吹き返すシーンはトリハダがそわっと立ちましたね。

ラスボスをもう少し丁寧に描いほしいと思いましたが、あのセリフを聞いたら「お前めっちゃ良い奴やん」としか言えなくなりますね。

試合後のセリフも完璧でした。
「何も恨んでないよ。愛してる。」
これは完全に泣かせに来てます。

久しぶりに素晴らしい作品を見させていただきました。ありがとうございます。
のゆ

のゆ