やまひろ

クリード チャンプを継ぐ男のやまひろのレビュー・感想・評価

4.2
『お前が次のチャンプだ。その名前に誇りを持て』

2015年のアメリカのボクシング映画。監督はライアン・クーグラー
映画「ロッキー」シリーズのスピンオフ作品

なにげに大好きな「ロッキー」シリーズ、ファンも多いと思う。
今作はスピンオフ作品とのことだが、私はある意味過去のどの作品よりも好きだった。本当に名作だわ。


ボクシング元世界ヘビー級王者アポロ・クリードの愛人の子アドニス・“ドニー”・ジョンソン
愛妻エイドリアンを亡くし息子とも疎遠となり孤独に暮らすロッキー

この2人の師弟関係、お互いを支え合い、時にぶつかり、喧嘩する姿が微笑ましくもあり、感動する。

この映画の主人公はもちろんマイケル・B・ジョーダン演じるドニーなんだが、スタローン演じるロッキーの映画でもある。
全盛期からは観る影もないロッキーのおじいちゃん感、そして病気、ファンとしてはそれだけでもウルウル来てしまう。エイドリアンの墓の前で一人話すロッキーの背中が寂しすぎる。。。

この映画はドニーの成長物語、元世界王者の父アポロ・クリードの名に苦しんできた彼が、最後に何のために誰の為に戦うのかが映画の主軸
ラストに向けて、ロッキーとの関係、ビアンカとの恋愛、厳しく時にユーモアあるトレーニング、その全てがラストのリッキー・コンランとの試合に表現されている。

ボクシングの試合を映画で撮影するのは、今作に限ったことではないが、今作「クリード」のボクシングの試合の臨場感、迫力は凄まじい。
映像の撮り方はもちろん、観客の熱も伝わる撮影で、自分が戦っているようにさえ思えてくる。

そして、あの音楽「ロッキーのテーマ」が流れてくる。。。もう最高だ。


ただの人気作に乗っかったスピンオフではなく、ロッキーシリーズの正当なる続編にして、完璧なる新作としてこの作品はとても評価されていると思う。

いやホント2回ほど涙した。泣けるし、興奮するし、感情を揺さぶられる映画だ。
やまひろ

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