ふたば三十郎

エイリアン:コヴェナントのふたば三十郎のレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.0
前作『プロメテウス』が酷すぎたので、今度もどんな文句を言ってやろうかと思ってたけど、ホントはそんなつもりで作品って観ちゃダメなんだとちょっと反省。
座席に座ると気持ちはリセットしましたよと。

で、結果はというと、前作以上にどうしようもないが、楽しめた部分もあった。

ちょっとネタバレだが、俺たちゃ海兵隊ヒャッハー!の着陸から、いきなり被害大、撤退から脱出、そしてヒロインとエイリアンの一騎討ちと、まさかのジェームズ・キャメロンの大傑作『エイリアン2』とまんま同じ展開⁉︎

内容は前作同様、創造主がテーマだが、ストーリー展開がキャメロン式とは、ファンサービスはいいけど、これでいいのか?本家リドリー・スコット⁉︎

楽しかったのは以上。
内容は前作以上にというか、映画として根本的におかしい。つーか、冒頭から目を疑ったで(笑)

普通、未知の惑星に降り立つ時って防護服とか防菌マスクの一つも装備しない?
そもそも信号の発信源以外に、人工建造物がないかとか、あらかじめ惑星をスキャンしない⁉︎

着陸を決めた船長の無能さよりも、従ったクルー全員、いや現場にいた監督以下スタッフも、誰も疑問に思わないのだろうか⁉︎
綺麗なトイレでも便座を拭くのが大概の人だと思うが、いくら地球に似た惑星でも普通に歩き回る神経が分からん(笑)アホとおりこして知障かと。
で、いつもどおり寄生されると。

行き当たりばったりで行動し死傷者が出て、ピンチの時に現れるマイケル・ファスベンダーがフード姿で登場って、大コケしたアサシン・クリード(観てないけど)の皮肉ですか?
彼の傷口に塩を塗るような演出に、これはスタッフ・キャスト含め壮大なブラックジョークに満ちた映画とみるべきか⁉︎

リドリー・スコットは大好きな監督だっただけにただただ残念。
もしこれがジョン・カーペンター監督作品なら傑作、アルバート・ピュン監督なら最高傑作になったかも知れないが(たぶんエイリアンとの戦いは無茶苦茶やったであろう)、リドリー・スコットは求められるものが違うんだからさ。しっかりしてよ。
☆☆☆