【とうとうブレードランナー化してきた、リドリースコット好きにはたまらない作品】コヴェナント、プロメテウスが嫌いな人達にわかって欲しい。好きな人たちは何度も劇場に足を運んで、Blu-rayも買ってあと2作を製作してもらうように頑張りましょう。
まぁこの映画が批判される理由は大きく3点。
・え、プロメテウス観てないんだけど。
・登場人物がアホすぎる。
・全然エイリアンじゃないじゃん!
まず1点目。こいつは最初に片付けておきます。笑
『え、プロメテウス観てないんだけど。』
そんなことを理由にするのは、全く映画興味ないのに友人に連れられ見させられた人だけです。
映画好きならせめてエイリアン1作目とプロメテウスは予習しといとくださいよ。
あとリドリースコット作品が好きなら『ブレードランナー』もマストですね、実は今作はブレードランナーとの関係がゼロとは言えません。
2点目、登場人物がアホすぎる。
これはプロメテウスの時も同様のことを言われました。
プロメテウスで批判されてた所はいくつも改善しているのに、何故かこの点は改善しない。
謎ばかりでなく説明も適度にいれ、批判されたディーコンは出さず、みんな大好きゼノモーフを登場さる、
ここまでファンの意見に耳を貸したのに、
相変わらず登場人物はバカばっか。笑
それには間違いなくリドリースコットのこだわりがあるんじゃないかと感じました。
スコット監督は「エイリアンはA級レベルの予算をつぎ込んだ、B級映画だ。」と考えいる事がパンフレットのインタビューなどからわかります。
たしかにエイリアンがブロックバスター化したのはキャメロン監督の2からですよね。1作目はB級ホラー感がありました。
つまり本家(リドリースコット)エイリアンはB級ホラーなんです。
だからプロメテウスもコヴェナントもキャラクターが自ら殺されに行くという点は変えないんです。
むしろそれこそエイリアンらしいと言えるのではないでしょうか?
3点目、たしかにエイリアシリーズは非常に独特に1.2.3.4すべてが監督が違い作風も違います。つまり生みの親のリドリースコットが監督したのはエイリアンの1作目だけ。
だから「エイリアンが出てくれば作風は違えどエイリアンだ!」と完全に一つのジャンルとなってしまとのです。
だからこそプロメテウスから始まる前日談4部作でリドリースコット監督が「俺が生み出したエイリアン映画とはこういうもんじゃい!」と再定義をしようとしているのだと考えています。
つまりリドリースコットがわざわざ2作目以降のテイストに従うのではなく、我々ファンが彼が定義するテイストに従うしかありません。
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「では何故リドリースコットの好きの私が大満足なのか?」というと、
・『ブレードランナー』から一貫した彼のテーマが描かれている点
・映画史に残るクリーチャー、エイリアンの立ち位置が明確になった
からです。
『ブレードランナー』では人間と、人間に創られたレプリカントの関係を描いていました。
今作では、
エンジンニアと、エンジニアに創られた人間。
人間と、人間に創られたアンドロイド。
アンドロイドと、アンドロイドが作り出したエイリアン。
さらに創りし者と、創られし者の関係にフォーカスをあてた作品へとなっているのです。
「エイリアン」はモンスターのような扱いを受けてきましたが、とうとう今作でリドリースコットらしい明確な立ち位置がわかりました。
エイリアンはアンドロイドのデイビッドよって創造された生命ということ。
つまりデイビッドは彼にとっての「神」である人間を越えようとし、さらに人間たちの「神」であるエンジニアをも越えようとしたのです。
そしてついにエイリアンという生命を創り出すことでデイビッドが「神」のポジションへと昇格したのです。
これで『プロメテウス』の時に謎のだったデイビッドの行動原理が明かされました。
冒頭のデイビッドの目のカットも、
『ブレードランナー』『ブレードランナー2049』のそれを明らかに意識していましたね。
今作で「エイリアンの起源」に触れたので、残る2作品は「人間とアンドロイドの関係」にフォーカスするそうです。
つまりリドリースコットがキャリアを通して描いてるコアが描かれるのです。
興行的、批評的にも上手くいってませんが何とかあと2作品、!!
たのむ!!!