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エイリアン:コヴェナントのLEONkeiのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.8
神が人間を創造したと言うならば、神を創造したのも人間だ。

悪魔だろうが救世主だろうが、愚かな創造主は最終的には自らを滅ぼすだろう。

前作『プロメテウス』には物足りなさを感じたが、この『コヴェナント』によって全て完結した。

本来なら『プロメテウス』と『コヴェナント』を併せて1つの作品と考えた方が面白さは格段に上がり、第1作『エイリアン』へと継承され解けた糸が繋がっていく。

そして、これは継続して成り立つ映画とも言える。

ただ、良いイメージを残しておきたいので願わくばもう『エイリアン』は作って欲しくない…。

リドリー・スコットの描く独創的で排他的世界観は、はやりSFによって発揮され彼自身の集大成とも言える作品ではないか。

やはり『エイリアン』はリドリー・スコットでなくてはならない…誕生と終末期を融合させ描くのは、彼にとって必然的な使命でもある。

人類へ課せられた希望という使命感は脆くも崩れ去り、絶望に絶望を繰り返す。

その絶望感が『エイリアン』の面白いところで、広大な宇宙の中で人類の存在なんて無意味なくらいちっぽけ。

しかし結局その絶望感を作りだしたのも、人類なんだと…。

希望を持つからこそ絶望し、期待をするから裏切られる。

それでも人類は希望を持って生きていかなくてはならないのか…〝David〟よ答えてくれ..★,
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