じゃん

エイリアン:コヴェナントのじゃんのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.8
今回は久しぶりに気合い入れて書きましたが、書きすぎて整理出来てません、ごめんなさい。

そもそもまだプロメテウスを観ていない(^_^;)
でもまた、更に加筆修正した(笑)

オープニングの眼とか、素晴らしい。ので期待したが…

リドリー御大なので相変わらず映像は美しい。
ホラー、サスペンスの基本も抑えてる。

ただ今回は乗組員のキャラがかなりイマイチ。
もっとキャラが濃い素晴らしい役者を!
なのでイマイチ乗り切れない。

特に重要なキャラのはずのヒロインと船長。ヒロインは地味なので脇役キャラなら素晴らしいが、流石に主役には…

というか主役は男でも女でもなく、人間ですらないアンドロイドなんやけどね…

人間が作ったアンドロイドが〇〇を〇〇し、創造主の〇〇である人間を〇〇する。
これは因果応報、カルマなのか?

いやアンドロイドが創造主の人間に恋をするという時点で、もはやエイリアン映画ではなく、これも違うブレードランナーなのかもしれない。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?やなくて、
アンドロイドは愛しい創造主の人間の夢を見るか?やね。

何故こうもリドリー御大は、80歳にもなろうというのに、アンドロイド(レプリカント)と人間との恋をしつこく描くのか?
ちょっと手塚治虫にも似た狂気を感じる。

ちなみに脚本はブレードランナー2049と同じ人。なるほど。

でも全体的に見れば、リドリー御大にしては一見普通のSF映画かな。
アクションもなんだか一作目のリメイクみたいに見える。

前作のプロメテウスが不評だったから、お前らどうせこんな風にエイリアン出しとけば喜ぶんだろう的なやり直しになっている。
でも飛沫感染は流石にやり過ぎかと…

アンドロイドの創造者のついての議論は哲学的で素晴らしい。

ワーグナーも良い。
ワーグナーはワーグナーらしくもっと大袈裟に使って欲しかったが。

調べてみたら、
「ヴァルハラ城への神々の入城」は、
オペラ「ラインの黄金」のクライマックスで『神々は人を作ったが、彼らもまた偽りの神であり、燃え上がる城とともに滅びる運命にある』と、ロキであるローゲが神を皮肉る。


この曲のテーマがまさにこの映画のテーマでもあると。

人間がプロメテウスから炎を貰い、創造主である神様を裏切ったように、

アンドロイドやAIの創造主である人間は創造物に裏切られるのか?

AIが人間の知性を超えると言われている2045年のシンギュラリティまであと20年程だが、エンジニアと同じように、空から何かが降ってくるのか?

この辺りは黙字録か。それともノストラダムスのアンゴルモアか?

ちなみにコベナントの意味は契約という意味。
つまり旧約聖書とかの、創造主、神様との約束ということやね。

神様と約束すれば、約束の地に連れて行くよ、ノアの箱舟的な。

神との約束を破って、約束の地であるオリガエ6に行かなかったので大変な目に合うと。

そしてダビデ=デビッドという、蛇に騙される?

オチはまあ予想通り。
と、思ったけど、これも二重に罠というか意味があるので、簡単などんでん返しではない。

彼は本当はどちらなのか?
何故傷は無いのか?
何故、湖畔の家に曖昧に答えたのか?

うーむ、色々意味深ではある。
なんかエヴァンゲリオン的なノリ(笑)
聖書、北欧神話、英国の詩や小説などに詳しく無いと難しい。


てか、着陸船の壊し方が酷い(^_^;)
とりあえず、医務室ロックのまま味方を待てば良かったのでは…
壊れるなら中の人やエイリアンが暴れて壊れる方が自然な気がしたが。

最初からヘルメット無しで降り立つとかもあり得ないし。
大気成分だけで安心するなや(笑)
どんな病気や生物いるかもわからないのに。
あれだけ、中二病的な聖書や神話を煽っておいて、その辺りは若干脚本の甘さも残念。