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山の音のotomのレビュー・感想・評価

山の音(1954年製作の映画)
4.1
乱れに乱れまくった昨今ならば嫁(原節子)と老け役の義父(山村聰)で間違いでも起こりそうな筋ではある。三島由紀夫曰く接吻だけで自決する大正の女性の貞操観念から戦後の昭和で緩くなったとは云っても劇中の家庭問題はさぞかしショッキングだったろうと思われる。
川端康成のいぢめがちな美学、成瀬巳喜男のスムーズな演出も文句なく素晴らしいけれども、今時こうはならんよなって思いもよぎらないではない。
トリガーとしてのまたしてもの鼻血、吹っ切れた原節子とビスタな代々木公園の組み合わせはとても良かった。