すずきけいた

彼は秘密の女ともだちのすずきけいたのレビュー・感想・評価

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)
3.7
早稲田松竹にて、『ボヴァリー夫人とパン屋』と二本立てで観たからか、"誰かの死から物語が始まる"という共通の見せ方が気になった。観客に興味を持たせるには持ってこいの手法だ。

毛深く骨格がゴツゴツのロマン・デュリスを、女装男役にキャスティングしたのは正解だった。ヘタに綺麗な男が女装して女らしくなるのより、男らしい男が女装して女になりきれない方が、よほど惨めさや性の壁を感じられて面白い。

後半、交通事故に遭うという演出で冷めてしまった。そこまでいい感じだったのが、結局都合の良い事故により展開させていくのか、と。
『ボヴァリー夫人とパン屋』におけるクライマックスの事故は、然るべき良い使い方だが、こういう因果の無い誰にでも起こりうる事故の悲劇は物語としてつまらない。