ぬーたん

彼は秘密の女ともだちのぬーたんのレビュー・感想・評価

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)
3.2
不思議な作品。
好きかと聞かれたら、No。
また観たいかと聞かれたら、Yes。
フランス映画。フランソワ・オゾン監督の作品は初めて。
この監督、なかなかのイケメン。でもゲイ。
自らがゲイとカミングアウトし、この作品もLGBTを描いている。
原作(原案)はルース・レンデル。
推理小説好きなんで、レンデル女史の長編は数冊読んでいるが、短編は読んでない。
割と狂気とか複雑な心理劇を書く作家と記憶している。
主役のクレールをアナイス・ドゥムースティエ(言いにくい覚えられん)
特別美人と言うわけでなく、アップではソバカスが多いし、脱げば貧乳だし、色気もない。
でも、可愛らしい。子供っぽい顔や表情、中性的な体も役にピッタリ。
親友のローラは冒頭もう棺の中。
7歳で出会った2人。子供時代のローラがとても可愛く美しいのに、大人になったローラはイマイチ。
イジルド・ル・ベスコ(これも言いにくいな~)が演じている。
フランスの名前は覚えられないや。
ローラの旦那ダヴィットをロマン・デュリス。
アゴに特徴あり。
あご勇を思い出すが、アゴ以外の部品は良く出来ているので、あご勇に似ていない(どーでもいい)
女装しても、アゴにばかり目が行ってしまう。
足が細くて綺麗。仕草や歩き方なども女性っぽく、上手かった。
クレールの旦那ジルにラファエル・ペルソナ。
澄んだブルーの瞳でイケメン。
『フルハウス』のジェシーに似てる。
こっちの方が絶対女装が綺麗だと思う。

ゲイの話も女装の話も嫌でなく、むしろ進んで観る分野だが、これはやや苦手だった。
女装趣味や、秘密のともだち、も分かるよ。
そこに居るのは、2人の間に居るのは見えないけどさ、大好きなローラだから。
やがて、亡くなった親友を想う気持ちが在らぬ方向へ行ってしまうのも分かるさ。残された者は生きてるんだから。
でも。
観ていて、気持ちが追い付かない。置いてけぼりをくらう。
次々と変化する気持ちや行動に。
何とか分かりかけたと思ったら、トンデモナイ場面が出て来て、夢か妄想かでした~みたいなことして来る。
ずるいなあ。
騙された?という声も聞こえるし、妄想じゃないよ、現実にあり得るんだという意地悪い声も聞こえる。
そこに、あざとさを感じる。

本当の自分の気持ちを見つめ直して、正直に生きることも、世間の常識にとらわれないのも、素敵かもしれない。
性の垣根を越えて。組み合わせなんてどうでも。
人間だもの。(みつを)

家やドレスや雰囲気が、フランスっぽくておしゃれね。
ぬーたん

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