これ、めちゃくちゃおもしろかった。
映画はこうでなきゃ。ノリのよい音楽と、テンポの良い編集が、物語を思いがけない場所からスタートさせると、どんどんスピードを増しながら、とんでもない場所に連れて行ってくれる。話はどんどん不条理になってゆくのだけれど、勢いがついているからもう止まらない。なにしろ原題が「行き先変更」( Redirected )だからね。
ヴィニー・ジョーンズも出てるし、なんとかくガイ・リッチー監督の『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』っぽいかなと思ったけど、とんでもない。もっとぶっ飛んでる。もっとローカル、それもぶっ飛ぶほどにローカルなリトアニア。そのローカルっぽさは、クストリッツァの作品を思い出させるぐらいのローカルさ。でも、明らかに新しい。だから監督の Emilis Vėlyvis の名前は覚えておかなきゃね。
音楽は The Bus という、どうやらこれもリトアニアのバンド。これがまた実によい。
拍手だな、これは。