とうふくん

かたつむりのとうふくんのレビュー・感想・評価

かたつむり(1966年製作の映画)
3.2
ダリの絵画(寧ろマックス・エルンストか?)とテリー・ギリアムのアニメーションが融合したような不気味な雰囲気は同じくローラン・トポール&ルネ・ラルーの共同制作である『ファンタスティック・プラネット』でも見られたが、本作は短編である分ストーリーの秩序や論理性が失われ、その悪趣味ぶりに拍車が掛かっている。物語性を重視するのではなく、生み出されたユーモアやアイデアにストーリーラインを調整するタイプの作品に近い。

地平線に人間の乗った球体が点在する。その一つにクローズアップすると、乾涸びて地に張り付いた作物を育てようと物理的に引っ張る老人がいる。磁石を利用して引っ張ってもてこでも動かない作物を見て、憔悴の余り涙を流す老人。するとお爺さんの涙が掛かった作物がみるみるうちに大きくなった(ベタだなあ)。味を占めた老人は玉葱や本、遺骨等を用いてあらん限りの涙を絞り、とうとう全ての作物を立派に育て上げる。ところが…

我ながらあらすじを書いていてめちゃくちゃだなこの話。アイデアの根幹はファンタスティック・プラネットに近いけど、カタツムリは話が通じない分ドラーグ族よりも余計タチが悪い…と思ったら、猫の姿を映し出して擬態を図るとか知能派じゃんこいつら。最悪だな…。

スペクタクルなクライマックスからどういう結末に持っていくんだ?とワクワクしながら観ていたが、オチのせいで妙にB級ホラーみたいなしょっぱいFINを迎えてしまった。
別にブラックユーモアでも良いけど、その安っぽい終わり方はイカンよなあ。