ベルサイユ製麺

ワン・ナイト/10イヤーズのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

ワン・ナイト/10イヤーズ(2011年製作の映画)
3.0
子供の頃、兄がプラモデルのパーツを先に全部切り離してから悠々と組み上げていくのがすごく不思議でした。説明書もろくに見ずに。きっと頭の構造が違ってたのだろうね。

チャニング・テイタムとクリス・プラット共演!そんな、“カレーのライスは炒飯にも出来ますよ”みたいな夢の組み合わせあっていいの⁉︎と思ったのだけれど、いざ観てみると今作は七年前の発掘作的な位置付けみたいで、七年前のクリス・プラットがもうね、プックプクなのよ…。しかも可愛いプクではなくて、バリバリのジョック役!もうしょんぼり…。カレーはルーだけいただきまーす。

前置きのプラモデルの話は何なのかというと、この映画、高校卒業10年目の同窓会を舞台にしたラブロマンスでして、とにかく登場人物が多いのです。しかも当然おんなじ様な年端ばっかり。自分は映画にブロンドが3人出てくるともう理解を諦める体質なので、今作に至ってはもうさっぱり。グッピーの水槽眺めてるみたい。早く終わんないかなー。
でもですね、不思議とボンヤリ眺めていても後半になると何となく人間関係が理解出来てくるのです。これはさては急に頭が良くなった…のでは無くて、脚本の妙なのでしょうね。虚勢を張りがちな同窓会を舞台にしておいて、後半では徐々に本音や弱みとともに、秘めた想いが浮かび上がります。(1人を除いて)皆が許し合い、相手の痛みを労わりながら出会ったり、また離れたりする美しいラスト。うん、良いなー。ラブロマンスというか、広い意味で友情のお話ですね。
まあ、でも点数はこんなもんです。そもそも同窓会なんて大嫌い。コタツで縮こまってるのが好きなのです。コタツが舞台の群像劇ないかな?ふとした瞬間(足の先が)触れ合った二人…みたいなの。