劇中泣かなかった、泣けなかった、、、
若年性アルツハイマーの恐ろしさ、怖さ、自分が積み上げてきた人生、全てを消し去ってしまうこの病気についてひたすらに考えさせられます。
終始息が詰まりそうでした。しばらくこの映画について考えてしまいそうです。笑
主人公アリスは大学で言語学を教える教授であり、知的さこそが彼女を彼女たらしめていると言っては過言でないというくらいに既知に富んでいた。
そんな彼女が若年性アルツハイマーを患ってしまう。
知的だったからこそ、簡単なことが思い出せない、人生をかけて積み上げてきたものが崩れていくのが許せない、、
知ってる街が、家が、友人が、そして家族が思い出せない。忘れてしまう。
「私が私ではなくなっていく、、」
見てるだけで苦しくなって、目をそらしたくなるほどでした。
消えていく思い出、幸せな出来事も辛い出来事も自分が自分である理由が砂時計のように、少しずつ、着実に、抜けていってしまう。
愛している人さえも思い出せない。そして、家族や周りがどんなに彼女を愛していても忘れられてしまう悲しさと辛さ。
すごくやるせない気持ちになります。映画のエンドロールが終わってもしばらく座ったまま動けなかったです笑
すごくアルツハイマー病について考えさせられる映画であり、その葛藤や苦悩を見事に演じきっているジュリアン・ムーアの演技も流石でした。アカデミー賞も納得です。
また、アルツハイマー病に葛藤するアリスがスピーチで言った言葉がすごく身にしみます!
「瞬間を生きること、それが私にできる全て」
葛藤の中彼女は全てを忘れてしまうけれど、その中でも私が私でいられる間は、最大限に人生を生き抜くことができる。
そしてそれが彼女が出した、この病気に対する答えにも聞こえました。